女性の年齢
                    
女性には年齢を訊いてはいけないものらしい。
どこで? 日本で。
            
アメリカでは、ミスとミセスとを区別(差別?)してはいけないからミズなんて、敬称のつけかたがありますね。
日本語では「さん」とかでいいんで、あまり神経を使うことはありませんが、アメリカあたりでは、ミズなんて言葉をつくって、気を使う必要もあるらしい。
             
英語って、スポーツマンなんて、男を意味するマンなんて言葉があるから、女性差別だ!ってことになるらしいですね。
フランス語とか、ドイツ語になると、山や、月まで男性、中性、女性名詞の区別があるから、前置詞を間違えると、通じないことになる。なんともヤヤコシイ。
             
ドイツ語で夜警は女性名詞だって言われて、男の夜警はどうする?なんて思案したことがあったけど、ややこしいですよ。
             
ところで、女性の年齢のことですが、確かフランスでは、独身者(マドモアゼル)か、既婚者(マダム)かわからない場合は、マダムって言うべきであるらしい。
既婚者(マダム)にマドモアゼルって間違えて呼び掛けるのは失礼らしく、人を若く見る方が失礼になるとか。
         
フランスの女性は40歳を越えると、美しくなる人が多いですねぇ。
フランス女性はシックって言われるのが、最高の褒め言葉って言いますから、これは文化の成熟度の問題かなぁ。
それにしても、フランス人は老婆になると、めちゃくちゃに意地悪くなるひとが時々いますねぇ。
あれ、何でかなぁ? 
中年のシックと関係がないといいんだけど。
                
一方、海を渡ったイギリスでは、年齢を訊くのが礼儀だっていいますねぇ。
年齢を聞いて「まぁ、お若くみえますわぁ!」って、言い合うのが嬉しいらしい。
              
日本では、どうなんでしょう?
イギリス風に「まぁ、お若くみえますわぁ!」でしょうか?
40才ぐらいまでは、年齢に比べて「お若くみえますわぁ!」はバカっていうことでは?
あなた、若い頃は歳より老けて見せたいって工夫しませんでした?
女性でも、同じではないのかなぁ。
               
でも、還暦を過ぎると、歳より若く見てもらえると嬉しくなりますねぇ。
とは言っても還暦を過ぎたと思える人に歳を尋ねるのは、時と場合によりますがね。
             
歳より若く見えると自負している人は、向こうから歳を自慢気に言われますから、この応対は簡単。
「エェ!、お若くみえますわぁ!」ですみますね。この自慢は許される自慢でしょうねぇ。
    
この反対に応対に困る話は、年寄りの病気の話。
飲み会で隣になった年寄りが、座るといきなり、くどくどと病気の話を始めるのは本当に困る。
飯はまずくなるし、黙って聞いていると、延々と知らない人の病気や、死んだ話にまでつらなる。
こんな災難にあいかけた時には、「メシがまずくなるから、やめてくれ」って、ハッキリ言うのも一つの方法。僕はいつも言ってきました。
言い方にもよるんでしょうが、おそるほどのことはなく、いままで相手が憤然としたことはなかったですがね。
まぁ、ほとんどの場合、憤然とするどころか10分後には、やっぱり病気の話を再開していたけど。
こんな場合は、災難にあったと思って、あきらめるほかはないのですが。
僕は、「相手構わず病気の話を始めたらモウロウの始まり」ときめることにしています。
         
ところで、「老人」って、この頃は戸籍年齢幾つから言うのかなぁ?
それで思い出すのは「初老」って言葉。
堅苦しいことを言いますが「初老」って40歳「不惑」の日本風の呼び方。
            
でも、最近は40歳は中国風に不惑って言っても、「初老」をこれに当てることはなくなりましたね。
記事に「初老の紳士」とか書いてある場合、貴方は何歳ぐらいを連想します?
百年前では、元の意味の40歳だったが、その後ドンドン延びて、字引でも50歳になり、近頃は60歳になったと言いますが、僕なんかは65歳くらいと考えるんですが。
            
でも、若い時は60歳も65歳も区別がつきませんでした。
今、私は初老の紳士ならぬ、初老のオッサンになって、反対に、自分と歳の離れた若い人の年齢が、ちっとも判らなくなった。
先日も子供さんが2人もある人を二十歳台の独身と間違えて、それこそ「憤然」とされた。
やっぱり日本では、40歳以下の人に、「まぁ、お若くみえますわぁ!」は失礼なんですね。
             
ところで、アナタお幾つ?