物の値段
               
値段って、本来は、買い手がつけるもんですよね。
だって、物とお金の交換ですから、相手が持っている物と、こっちが持っているお金との交換となると、お金をなんぼ出すかは、お金の持ち手が決めるもんでしょう。
ジャンケンかって、こっちが、パー出すかどうかは、こっちが決めるもんで、相手に決めて貰うもんではないでしょうに…
ガルブレイズは、今やお金は商品だって言っているけど、まぁ、そんな難しいことをいわんでも、値段は買い手がつけるもん。
                
でも、物の値段って、値打ちとあんまり関係がないように、思ってきました。たとえば、ミカン。
じつは私は、柑橘類がにがてなんです。でも、紀州の天神崎の温州みかんだけは好き。
なんでか、と云うと理由は簡単。美味いんです。これが無選別。
大きさを選別して、サイズごとに箱詰めするのは、手間も大変でしょうし、それ以上に無駄が出るように思えますがね。
           
これの極端なのは、真珠。例えば、真珠の首飾りに、チョーカーって、同じサイズのものを繋いだものがありますね。6.5ミリとか7ミリとか、サイズで呼びますが、ほぼ同じ色で、チョーカーを作ろうとすると膨大なストックが要るんです。色はあるていど染められますが、そんなに極端には染められないしね。
           
真珠でもっとも高価なのは、ドロップ型の耳飾り、ドロップは変形物なので、合わせるのは膨大なストックがいります。それで、バカ高い。一つごとの数十倍はする。
                    
こんなことを、蜜柑の箱詰めでやろうとすると、ストックの利かないなま物では、半端サイズの大変な量の無駄がでるでしょうねぇ。
サイズは機械で選別しているとしても、選別工場での作業がいりましょうが、無選別だと、果樹園とか、農家でいきなり箱詰めできますもんね。
        
果物は、何しろ、鮮度。もいだばかりのミカンって美味いですよ。リンゴなんて、もいだばかりはとびっきり美味いですよね。特に、紅玉なんて、もいで直ぐ食べる品種ですね。
紅玉は収穫して1週間もたって店先に並んでいるのは極端に味が落ちています。
だから、どんなに手間のかかる有機栽培をしても、新鮮な無選別にはおよばない。天神崎の温州みかんは安くって、本当に美味い。
                
イワシって、漁獲の殆どは飼料にされるらしい。みんなあんまり食べないから食用になるのは、ホンの少しらしいですね。でも、鰯って料理しだいで、けっこう美味いんですよね。
何で、こんな美味いもんが、こんなに安いん?って何時も思う。もっとも、何時も鰯が安いとは限らないらしい。フィッシュ・サイクルってイワシ、アジ、サバは順繰りに、繁殖するものらしいから、その大漁のサイクルに応じて食べる智恵が必要になるらしいけど…
           
ケチの話なら、僕の今している腕時計。通販で買った4個1万円。これがいいんです。
日本製のムーブメントを韓国で組み立てたって記載があるんです。
そのうちの一つはロレックス・スタイルでして、大きくって日付には拡大レンズが付いています。
まぁ、値段からして一年もすれば、金属ベルトは剥げて、狂いだすと思っていましたが、なんと、もう3年使っているのに、綺麗で正確。ホント!
            
ところが、4個の内、2個は女性用でしたが、カミさんは嫌がって使わない。
何故かと云うと、「人に見られないように、隠して使わないかんのはみじめ」って言うんです。
女性って、そんなとこがありますね。男の僕には理解できない。
見ばえも、そんなに悪くない。いつも口の悪い息子がやって来て、「エエ時計してるやん」って、いっていましたがねぇ。ロレックスにみえたらしい。イヒッヒ
日本では、ほんとに値段と値打ちって関連性がないと思いません?