のんびり生活
       
アジアは一つなんて、気楽なことを言った人がいたけど、皆が東南アジアを旅行し始めると、東南アジアだって、それぞれ様々だってことが判ってきた。
日本と中国、朝鮮半島だって、ぜんぜん違う。
特に中国はちがいますねエ。
いまだに、年間2〜3回は、千万人規模の大乱がおこっているとか言いますねえ。
               
大乱って指導層の内紛とか、省どうしの内戦かと思ったら、内戦が始まると、村の中でまで殺戮が始まるってことらしい。
いまでも、この殺戮から逃げて、毎年モンゴルを越えてのシベリアへの難民が20万人はあるっていいますねえ。
漢民族の拡大って、言うけど拡大ではなく逃散らしい。
そら、野も山も、気が狂った人達の殺戮が始まると、逃げますヨ。
         
文化大革命は、たまたま政治的な混乱で起こったのかと思っていたら、中華3000年の歴史的伝統なんですねえ。あの狂乱的殺戮。
歴史的には、あの殺戮狂乱を鎮められたのは、北方夷狄だけだったんですねえ。
漢民族自身が、はっきり統治者であったのは、有史以来では明王朝ぐらいだといいますねえ。
その明王朝の治世も、殺戮狂乱の連続だったといいます。
            
一方、日本では、戦国時代の戦闘でも庶民は、ほとんど無関係だったようです。
江戸末期の鳥羽伏見の戦いでも、周りの山には見物する人出があって、屋台まで出て、庶民は結構たのしんだようですね。
        
会津の城が落ちたときにも、城が炎上する横で、百姓連中は、のんびり畑仕事をしていたといいますしね。
皆が発狂して狂乱的殺戮に至ってませんね。
さすが、戦国時代には、野心のある百姓も戦いに参加していたらしいですが、見物か参加か、わからない状態であったと言いますね。
落武者が出れば、金儲けのチャンスだから、落武者刈りをして臨時収入にはあずかっていたらしいけど。
でも、日本人は、のんびり好きの国民だったと思えますねえ。
          
日本文化は、室町(時代)から起こったと言われます。
能楽、歌舞伎、お茶とかは室町時代が起源ですね。
だから、平安時代って、なんか、外国の話のような気がします。
源氏物語って、エキゾチックに感じません?
江戸時代の大工は午前中だけ働いていたそうだし、庶民も、今みたいにあくせくしていなかったといいますね。
まあ、住居も狭かったし、高額な電化製品もなかったですが。
           
こののんびり民族が何時から、こんなセカラシイことになったんでしょう。
全国民の半分を占める、会社勤めの人達の、労働時間のすごいこと。
通勤2時間で、家に帰るのは11時、家をでるのは5時、なんて人ってめずらしくないみたい。
           
脱工業化だ、企業再構築(リストラクチャー)っていっても、企業人には本を読む時間も、考える余裕もないんだから、企業再構築をするといっても、ただ、首切りすることしか考えられない。
日本には、経営者は少なく、出世した従業員が経営をやっているせいもあるんだけど、リストラって、企業再構築ではなく、首切りの代名詞になってしまった。
                 
大人だけではなく、子供も悲惨。
有名大学を卒業しても、たいしたことないって判っていても、狂気のごとく塾通いさせられる。(超一流大学を出てもたいしたことない。こんなエッセイを書いて、暇つぶししてるモン。ええ、ボク。)
             
話が変わるみたいだけど、1913年にイギリスで、児童福祉法ができる前には、子供が炭鉱で、トロッコに石炭を積むとかの労働をしていました。
炭鉱労働してたなんて、悲惨みたいに思えるけど、労働時間のほとんどは、友達と石炭をぶっつけあって遊んでいたといいますね。
近頃の日本の子供は、一日13時間以上、学校と塾で過ごすらしいから、19世紀の炭鉱労働をしていたイギリスの子供より悲惨ですよ。それに日にあたらないことも、炭鉱労働なみ。
児童福祉法で、学校と塾での子供の拘束時間を8時間以内に制限したほうが、いいみたい。
「学校と塾」と書いたのは、今の学校はひどいから、義務教育に学校を強制しないことを匂わしているつもりだけど。それに学校教育の実情に詳しくもないから、結論めいたことも言えないけど…