突然変異に方向性があるのか?
          
突然変異(ミューテング)って、言葉から、僕は突然変異はてんでバラバラの偶然からカタワのように、現れるものかと思っていた。
僕みたいな無知なド素人だけかと思っていましたが、遺伝とかの分子生物学の専門家も、ついこのあいだまで、そう思っていたらしい。
学校で習ったダーウインの淘汰説はそうですねえ。
                 
ところが、突然変異って、変異の方向には目的を持って現れるらしい。
てんでバラバラの偶然を頼りにではなく。
そう判って来ると、なるほど、人間でも、てんでバラバラの偶然でこんなもンが出来る訳がありませんね。
神の意思とかの、方向目的の意思が働いていないと、こうは上手く変異しないでしょうねえ。
             
人間なんて、一世代30年でしょう。ウイルスなんて、一秒間に20万個生まれるんですから、突然変異が20万分の1としても、毎秒変異することが判ってきた。それも、方向目的の意思を持って。
細菌は大きいせいか、ウイルスより、もう少し、遅いし、病原原虫は、さらに遅いけど。
人間の突然変異からすると、アット言う間であることが、やっと判り始めた。
こうなると、エイズウイルスが、空気感染の能力を持つのも、時間の問題らしい。
           
話が変わりますが、エイズの伝染率で判ったことは、日本の社会って言いますか、日本人って、やっぱり立派な人達ですねえ。
先進国間では日本はエイズ伝染が抜群に遅いんですねえ。
性道徳が乱れているって、年寄りは、自分の若いときのことを棚に上げて、いきまくけど、日本人の性道徳の立派さは群を抜いていることはWHOのエイズ統計が証明していますよ。
まあ、WHOはカネがないから、たいして信頼できない機関ではありますが、それにしても、日本人は賢い、立派。
         
ところで、空気感染の能力を獲得したエイズウイルスを怖がっても、これは狼少年的な心配ですし、心配しても、僕等は何にもできないのですから、無用の心配はやめて、僕等でも出来る話。
まず、マラリアのことですが、マラリア原虫は、どんな予防薬でもこたえない多剤耐性をもったのが、でてきました。
キニーネでも、クロロキンでも利かない奴が。
           
それに、マラリア原虫を運ぶ蚊も、今は数種にかぎられていますが、限られているのも時間の問題で蚊でさえあればどんな奴にでも乗って行くのは直ぐ先のことだといいますね。
それに、今のマラリア蚊でも、緯度的には大阪までの順応性があるんですってねえ。それに、ほんの少し温暖化が進めば東京までといいますね。
               
だから、マラリア流行地へは、予防注射をしているから安全だとして、無闇に行くものではないらしい。
発病しなくて、保菌して、帰ってきて、蚊に噛まれると、西日本に薬では間に合わないマラリアを流行させてしまうことがありえるらしい。
それに、日本の町医師では、すぐにはマラリアと診断できないのが実情だといいますねえ。
          
次は、コレラ。
東南アジアの名物に、コレラがあります。先年、コレラが南米のチリで大流行したことがありました。
なんで、そんな遠くに飛火したかというと、貨物船は、空荷の時にはバランスを取るために、底に海水を入れますが、これを東南アジアで入れて、南米チリで捨ててきたらしい。
ただの海水ではなく、砕けた藻が混じっていたらしい。
             
ところで、海の藻は、最近の温暖化と、藻を食べる魚の乱獲で、異常に増えています。
これは、瀬戸内の赤藻で僕たちも知っているとおりですが。
藻をもってこられたチリは海産国ですから、刺身を食べます。お醤油ではなくライムをかけるチリ料理屋でやる、あれですが。
これで、チリの人達は一発でやられたらしい。でも、船が運んできた藻ですから、汚染海域が限られていたので、死人は数百人ですんだそうですが。
         
だから、東南アジアに旅行する人は、ややこしい処で、物を食べたり、ジュースなんて飲まないことですね。
             
ところが、このややこしい、の判断が難しい。
ボクは昔、ややこしい飲物を飲まなければいいと思って、インドネシアの田舎でコーラを頼んだら、注文どおり、目の前で、コーラの壜から注いでくれました。
よく見ると、コーラの商標名が擦りきれて薄くなっているんです。これからすると、コーラの空き瓶に何度も、店の奥で入れ足しているんですよ。そういえば、味も違っていました。
あわてて、セイロ丸を飲んだけど、気休めだけでしょうね。
           
だから、ホテル以外では飲食しないこと。
伝染病をもらってくると皆にたいへんな迷惑をかけることになる。
同じ飛行機の乗客全員が隔離されて検便されるだけでなく、トランジットルームを通過した、他の乗客全員まで追求されて世界的な騒動になる。
それに、怖いことに、細菌とかウイルスは、親子兄弟に伝染し易いらしい。
何故かと云うと、入り込んだ微生物は、免疫システムと闘争して、突然変異で変身して人間を征服する。
ところが、同じ免疫システムをもっている親族に進入すると、免疫システムとの新しい闘争がいらないから、やすやすと繁殖できるらしい。繁殖が容易だと、毒性に強い変身までする余裕が出来るらしい。
          
インフルエンザでも、身内から感染した時には家族の中でのトリが一番キツイですもんねえ。
日本に伝染病をもって帰ってくると、周りからうらまれるよォ。
それに、今時の微生物は薬のきかない多剤耐性だし、伝染病後進国の日本では、専門医もいないヨ。