魂を貪るもの
其の八 裁きの始まり
5.夢幻の刃

「宇受賣さまっ!」
 バッと神扇を広げ、ちとせが天を仰いだ。
 霊気の風が舞い、ちとせを包み込む。
 その風が四散した後には、神降しを済ませ、女神の神気で形成された巫女の衣装を纏った艶やかな、ちとせの姿。
 悠樹も風の力を解放する。
 烈風が髪を舞い上げる。
 鈴音と迅雷は霊気で形成した剣を構え直して、お互いに目配せをして、陣形を組んだ。
 その場の全員を囲い込むように、『ユグドラシル』の根が伸びてくる。
「ていっ!」
 ちとせは襲いかかる世界樹の触手を神扇で打ち据え、怯んだ触手に霊気の塊を見舞って、完全に消滅させた。
「ちとせ!」
 悠樹が風で触手を弾きながら近づいてきた。
 ちとせと悠樹はお互いの背中を守るように位置すると、触手を薙ぎ払っては消滅させていく。
 だが、触手は次から次へと襲いかかってくる。
 しかし、『ユグドラシル』はヘルセフィアスの言葉通り暴走しているようで、ヘルセフィアスの生み出した不死の魔物どもも触手に襲われている。
 骸骨や屍人は粉砕され、悪霊は消滅させられていく。
 そのような状況にも関わらず、ちとせたちの側まで辿りついた何体かの死者は執拗に攻撃をしかけてくる。
「邪術で甦った死者には逃げる意志もない、か」
 悠樹が骸骨を風で砕きながら小さく呟く。
 ちとせは哀れみの眼差しで崩れ落ちていく死体を見つめていたが、押し寄せてくる触手の波に、すぐに表情を引き締めた。
「ちとせ!」
 鈴音が根を薙ぎ払いながら駆け寄ってくる。
 その後ろでは迅雷が触手と戦っていた。
 鈴音と迅雷も、大量の敵に後ろに回り込まれないように、ちとせたちと同じくお互いの背中を守って切り抜けている。
「きりがねぇな!」
「ああ、それに、だ」
 鈴音に同意しながら迅雷が言う。
「瘴気がだんだん濃くなってきてるぜ。どうやら、こいつは、山の霊力を吸って、強くなってきているな」
 迅雷の言葉通り、『ユグドラシル』の根はだんだんと太く、頑丈になってきている。
 先程まで難なく斬り裂けた触手が、霊力を漲らせなければ斬れくなっていた。
 動きも速くなってきている。
 鈴音が、霊気で形成した剣に、霊気を込め直した。
「このままじゃ、じりじりと体力奪われてやられちまうぜ!」
「……根本だよ、鈴音さん」
「あん?」
「さっき根が這い出てきた場所だよ。あそこに攻撃を打ち込めば、触手の群れも黙ると思うな」
 這い寄ってくる触手を撃退しながら、ちとせが言う。
 喋りながらも手を休めている暇はない。
「なるほど、災いは『根本』から断て、か……」
「そゆこと☆」
 ちとせは、ウィンクして応えた。

「『ヴィーグリーズ』の監視下にない今こそ、『力』の利用価値を試す絶好の機会」
 ヘルセフィアスは纏わりついてくる『ユグドラシル』の触手を両手から形成した光の壁で弾きながら満足そうに頷く。
「素晴らしい。素晴らしい『力』だ」
 先端が弾かれた触手は、裂けた部分から再生をはじめ、新たな触手を生み出す。
「再生、……増殖、……クククッ、これで未完成なのから末恐ろしい。そうは思いませんか?」
 耐え切れぬ歓喜と策謀を宿した瞳を湛えて、ヘルセフィアスは後ろを振り返った。
 そこには、ちとせたちの姿があった。
「あの男がいるということは、あれに間違いないようですね」
「そうだな」
 ヘルセフィアスの近くに地面から這い出している幹と言ってもいいほどの巨大な根を悠樹が指し示し、迅雷が頷いた。
「やっと見つけたぜ。なめた真似しやがって……覚悟しな」
 鋭い視線で鈴音がヘルセフィアスを射抜く。
「さすが、"凍てつく炎"の妹。そして、一度は、シギュン・グラムを退けた者たちですね。これぐらいの襲撃ではどうといったこともないというわけですね」
 ヘルセフィアスは顎に手を当てながら深々と首を縦に振る。
 ちとせたちは巨大な根を観察する。
 根の中心部の表皮は、禍禍しい赤い発光を放ち、大きく脈打っていた。
 まるで、巨大な心臓を埋め込んだように。
「あれが、根の中心なら、あれさえ破壊すれば、きっと……」
「勘の良いお嬢さんですね。その通りですよ。しかし、この暴走した根は、どちらにせよ処断せねばならぬものですが、そう簡単に破壊されても困ります」
「……」
「もう少し、この美しい光景を眺めていたいとは思いませんか?」
「反吐が出る美的センスだな」
 迅雷が言った。
「意見が合いませんね」
「当たり前だ。テメェみたいなヤツと感覚が合うヤツの気が知れないぜ」
「……君には人形を消された借りがありましたね。まずは君から始末することにしましょうか」
 ヘルセフィアスは、迅雷に両腕を向けた。
「上等だ。どっからでもきな!」
 迅雷も、霊力を爆発的に高めた。
 取り囲んでいた『ユグドラシル』の根が、一時的に押し戻される。
 だが、ヘルセフィアスに動じた様子はない。
「闇ヨリモ深キ暗黒。コノ世ノ理カラハズレシ刃ヨ」
 ヘルセフィアスから闇色の揺らめきが、迅雷に向かって放たれる。
 それは巨大な蛇の頭のような形を取り、迅雷を食い殺そうと大顎を開いた。
「へっ、千切りにしてやるぜ!」
 迅雷が、霊気で形成した剣を蛇の喉めがけて突き立てる。
 そのまま、蛇の喉を斬り裂き、泣き別れた頭と胴を言葉通り千切りにした。
「どうだ!」
 しかし、細切れにされた闇の蛇の破片は、それでもなお意志があるように飛礫となって、迅雷に襲い掛かってきた。
「何だと?」
 思いがけない反撃による戸惑いと驚きのために迅雷の動きが止まる。
「迅雷!」
「うおっ!」
 咄嗟に、鈴音が迅雷を突き飛ばした。
 だが、しかし。
 ――どしゅっ!
「うぐぁッ……!」
 鈴音自身は飛礫を避けきれずに、闇色の破片に右の太腿を貫かれた。
「す、鈴音ぇ!」
 迅雷が、悲痛な叫びを上げる。
「ぐっ……!」
 太腿から血が吹き出し、鈴音は膝をついた。
 『ユグドラシル』の根が絶え間なく襲い掛かってくるこの場所で、動きを鈍らせる足の怪我は命取りになりかねない。
「鈴音さんっ!」
 ちとせと悠樹が、ヘルセフィアスの動きを止めるために攻撃を仕掛ける。
 霊気弾と烈風の塊を、ヘルセフィアスに向かって放つ。
「闇色ノ刃、形ヲ為シテ死神ノ鎌トナリ我ガ手ニ収マリテ……」
 ヘルセフィアスは跳び退いて攻撃をかわしながら、胸の前で不可思議な印を組み始める。
 その隙に迅雷が鈴音を助けるために近寄ろうとしたものの、目の前に『ユグドラシル』の根が蜘蛛の巣のようにり巡らされ、道を塞いでしまった。
「ちいっ、邪魔だ!」
 手当たり次第に霊気の剣で根を切り刻むが、次から次へと湧き出してくるように、根は迅雷に立ち塞がる。
「くっ、鈴音。おれのせいで!」
「……気にすんな」
 根の囲いの内側で、鈴音は霊気を掌に収束させて剣を形成して、蠢く触手を打ち据える。
 絶え間なく襲い掛かってくる触手の波を薙ぎ払わねばならないため、激しい動きと出血で、体力が失われていくのが解かる。
「だ、だが……!」
「テメーは、あたしや、ちとせが危ない時に庇ってくれないのか?」
 苦しそうな表情を浮かべながら、鈴音は、一瞬、くらっとよろめいた。
「鈴音、すまねぇ」
「くっ、思ったより傷が深いか。これは葵に怒られちまうな」
 鈴音は、荒く息を吐く。
 と、その目が大きく見開かれた。
「迅雷!」
 鈴音が叫んだ。
 咄嗟に迅雷は横に転がった。
 頭の上を闇色の塊が通りすぎていく。
「くっ……!」
 迅雷が慌てて振り返る。
 そこには、ヘルセフィアスが闇色の大きな鎌を持って立っていた。
 三日月の如き、巨大な両手鎌。
 死神を連想させる。
「はずしましたか」
「邪魔すんじゃねぇよ!」
 迅雷が怒声を上げ、霊気の剣を振るった。
 霊剣がヘルセフィアスに触れるか否かの瞬間、ヘルセフィアスの身体が空間に溶けこむように消えた。
「なっ……」
「迅雷先輩!」
 驚愕する迅雷に、ちとせと悠樹が駆け寄って来る。
「気をつけて!」
 ちとせが叫んだ瞬間。
 迅雷の後ろに気配が現れた。
 と思った時には、すでに首元に鎌の刃先が迫っていた。
「ちいっ!」
 迅雷は首と鎌の間に霊剣を滑り込ませて、刃を受け止める。
 ちとせが加勢して、霊気弾を放った。
「クククッ」
 ヘルセフィアスは笑い声を残して、再び溶けるように姿を隠した。
「迅雷先輩、大丈夫?」
「あ、ああ」
「姿を隠しながら移動して死角を突いてくる。厄介だよ」
 ちとせも悠樹も傷自体は負ってはいないが、服の所々が鋭利な刃物によって斬られたように裂けている。
「鈴音さんは?」
「あの根の向こうだ。脚の傷が深い。早く助けにいかねえと、まずいぜ」
 迅雷が難しい顔で言う。
「彼女を救おうなどと無駄なことです」
 それに応えるかのように、ヘルセフィアスの声だけが不気味に響き渡った。
 辺りを見回すが、それらしき姿はない。
「クククッ、そろそろ体力も限界でしょう。彼女は君を庇った時に我が刃によって傷を受けたのですからね」
「どういうことだ……?」
 迅雷が怒鳴って問い返す。
「我が刃は瘴気の刃。一太刀でも受ければ、徐々に瘴気に侵され、弱っていくのみ」
「鈴音さんが?」
 鈴音の安否を確かめようとして、ちとせが根の囲いに目を向けた瞬間。
 その背筋に寒いものが走る。
 ちとせは反射的に横に跳んだ。
 いつの間にか後ろに現れた闇の鎌が虚空を切り裂き、再び、消える。
「このっ!」
 振り向くがすでに、ヘルセフィアスの姿はない。
 鎌を避け切れなかったのか、ちとせの霊気でできた衣の横腹に切れ目が走り、はらりと布が落ちた。
 その切れ端は霊気の粒子に戻り、空中に拡散した。
「くっ……」
 ちとせは歯噛みをして周囲に注意を向けながら、根の向こうの鈴音を見る。
「鈴音さん!」
「はぁ……、はぁ……、はぁ……」
 鈴音にもヘルセフィアスの声が聞こえていたのだろう。
 肩で息をつきながら、太腿の傷口に手を当てる。
「道理で身体が言うことを聞かねえわけだ」
 顔色が悪い。
 太腿の傷口から瘴気が立ち昇っているのが解かった。
 そして、その瘴気が鈴音の身体を侵して、縛り上げていく。
 それでもなお、纏わりついてくる触手を気力だけで薙ぎ払う。
 長年の修練と、鈴音の意志の強さだからこそできる芸当だ。
 だが、このままでは体力が奪われ、いつか致命傷を食らうだろう。
「鈴音、今すぐ助けてやるからな!」
 迅雷が鈴音に叫んだ。
 だが、鈴音は迅雷の言葉に意外な返事を投げ返してきた。
「迅雷、来るな!」
「なっ……?」
 迅雷も、そして、ちとせも悠樹も、驚いて鈴音を見つめる。
「あたしは大丈夫だ。迅雷たちは、あの死神野郎を倒せ。あたしを助けるためにヤツから注意を逸らせば、思うつぼだ」
「鈴音」
「……」
 鈴音は苦痛を噛み殺して、嵐のように攻め寄せてくる触手の中で、何と目を閉じた。
「鈴音?」
 迅雷が不審を顔に浮かべる。
 と、迅雷の近くにヘルセフィアスが現れ、薄く笑った。
「どうやら観念したようですね。潔いですねぇ」
「テメェ……」
 青筋を立てて、迅雷が睨みつける。
「鈴音さんは、そんなに柔じゃない」
 悠樹が静かに言う。
「ならば、どうして、この猛攻の中で目を閉じるのです? 死を免れることなどできません」
 ヘルセフィアスは嘲笑しながら、鈴音に目をやった。
 しかし、その笑いはすぐに凍りついた。
「バ、バカな……」
 ヘルセフィアスは、信じられないという表情で唸った。
 瘴気に侵され、立っているのもやっとのはずの鈴音が、目を閉じたまま、『ユグドラシル』の触手を避けているのだ。
 驚くのも無理はない。
「……」
 鈴音の苦痛を押さえ込んだ表情は厳しい。
 だが、動きは滑らかだ。
 目を開けていた時より小さな動き――紙一重――で、『ユグドラシル』の攻撃を避ける。
「風を読んでる」
 悠樹が言う。
「あの滝での修行と同じ。そして、ぼくとの組手と同じ。普通は一朝一夕でできるもんじゃない。さすが、鈴音さんだね」
 悠樹は感嘆した。
 修行から、わずかな時間しか経っていないし、修行の後は軽い休憩をしていただけだ。
 悠樹との組手で掴んだコツを、すぐに戦いで活用できる。
 その鈴音の格闘センスに、そして、そのセンスを作り上げてきた鈴音の今まで積み重ねてきたであろう努力と、意志の強さに感嘆した。
「あれが"凍てつく炎"の妹の実力だというのですか」
「隙だらけだぜ! オラァッ!」
 驚愕するヘルセフィアスの虚をついて、迅雷が懐に飛びこむ。
「むぅっ!」
 迅雷の霊剣はいとも簡単にヘルセフィアスの両腕を切り落とした。
 抱えていた闇色の大鎌が地面に落ちて、蒸発するように消え去る。
 しかし、ヘルセフィアス自身にダメージを受けた様子はない。
「無駄です」
 ヘルセフィアスは無気味に笑った。
「フフフッ、私は死なない」
「化物め」
 迅雷の前で、ヘルセフィアスの両腕が再生する。
「彼女には少し驚かされましたが、私には待つだけで勝利が転がり込んでくるのです。彼女の体力とて無限に続くものではありませんからね」
 ヘルセフィアスの言葉に、迅雷は舌打ちした。
 確かに、ヘルセフィアスを倒さない限りは、鈴音は助からない。
「一人ずつ分断し、ゆっくりと殺していけば良いだけのこと」
 この『ユグドラシル』に囲まれた状況では、ヘルセフィアスの戦略は的を得ている。
 ヘルセフィアスは、一撃離脱を繰り返すだけで、ちとせたちを翻弄できるのだ。
「鈴音さんは、そんなに柔じゃない。そう言ったはずです」
 悠樹が静かに、ヘルセフィアスに応じた。
「そうだよ。鈴音さんをなめないことね☆」
 ちとせも頷く。
 信頼。
 出会って数日。
 だが、そこには信頼という名の絆があった。
「そうだぜ。あたしはなぁ。諦めが悪い女なんだぜ」
 二人の言葉に、鈴音は目を閉じたまま、応じるように頷いた。
 そして、叫んだ。
「迅雷!」
 鈴音の動きが止まる。
 瘴気が立ち昇る足を踏ん張り、霊気で形成した剣を静かに構え直した。
「鈴音?」
 迅雷は鈴音の意図を察しかねたが、魅入ったように彼女の姿を見つめる。
「あたしは、……あたしは、……おまえの期待に応えられる女だぜ!」
 心からの叫び。
 魂の震える雄叫びだった。
 瞬間。
 鈴音の身体から、青白い霊気が吹き上がる。
「むっ、これは! な、何だ。この気は!」
 ヘルセフィアスの顔が強張る。
「くっ、眩しい。眩しくて堪らん!」
 顔を歪めながら、ヘルセフィアスは再び、姿を消す。
「!」
 それを見ていたちとせの表情が変わる。
「影に溶けた」
 ちとせは見逃さなかった。
 ヘルセフィアスは空間に溶け込んだのではなく、自らの影に逃げ込んだのを。
「影」
 ちとせは目を細めた。
 ヘルセフィアスの肉体を再生する黒い液体のようなもの、そして闇色の黒い刃、影に消える力。
 それらが、ちとせの頭の中で一つに繋がる。
「なるなる。そゆことね」
 そして、鈴音に視線を戻した。
 今は、鈴音が気になる。
 鈴音の気合の声があたりに響き渡っていた。
「はああああああああああああああああっ!」
 その肢体に纏わりついていたどす黒い瘴気が、跡形もなく消し飛ぶ。
 鈴音を中心に、青白い気が、大地から天空に立ち昇った。
 さらに霊気がどんどん膨れ上がっていく。
「こいつは、あの時の青白い気……!」
 迅雷は思い出していた。
 アパート近くの廃材置き場で、鈴音と対峙した時のことを。
 その闘いの最後に見せた鈴音の気を。
 透き通った穢れなき気を。
「風の流れが、気脈が……」
 悠樹が眩しそうに鈴音を見ながら、呟く。
「大地から天空へ、龍が翔ける。凄い……!」
「何てキレイな霊気なの……」
 強い霊気であり、鋭い霊気であり、そして、気高く美しい霊気。
 ちとせは、いつの間にか鈴音を凝視していた。
 凝視している暇がった。
 荒れ狂うように襲いかかってきていた『ユグドラシル』の根の全てが、鈴音を取り囲むように動きを止めていた。
 霊気が極限まで高まった瞬間。
 両目がカッと見開かれた。
 鋭い眼光。
 その先には、『ユグドラシル』の根本。
 同時に、『ユグドラシル』が仕掛けた。
 全ての触手が鈴音に矛先を向ける。
「はあああああああああああああああっ!」
 鈴音は全霊気を霊剣に収束させる。
 そして、莫大な霊気を取り込み、青白く輝く霊剣を振るった。
「でりゃああっ!」
 収束された霊気の塊が、夢幻の刃となって『ユグドラシル』に放たれた。
 触手のことごとくが、吹き飛び、凄まじい閃光と衝撃が辺りを包み込む。
 剣圧が防御を突き抜け、根の心臓部に直撃した。
 視界が白く染まる。
 赤く染まる。
 暗転した。


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