Menu茜・新理論研究所時事対談・2008)/新春・緊急提言

     〔2008/新春・緊急提言〕     【茜・新理論研究所】     未曾有の国難 

        官僚組織をリセット         

          維新改革・・・/ 国家・OS (基本ソフト) のバージョン・アップ 

                リセット ・・・ 全官僚を一時解雇//新・行政システムに再雇用  

                        

  トップページHot SpotMenu最新のアップロード/                       理論研究員 :   秋月 茜

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プロローグ             《日本版・ニューディール政策》 

   ・・・“日本丸の舵取りは”・・・   

2007.12. 8
No.1 〔1〕“緊急展開”の発動/道路建設よりは、〔人間の巣〕の建設を 2007.12. 8
No.2 〔2〕軍事/安全保障・・・その、大局展望は! 〔3〕・・・ 〔4〕・・・ 2007.12.22
     
  2008年              官 僚 組 織 を リ セ ッ ト!    
プロローグ       【茜・新理論研究所】開設しました・・・ 初仕事!  2008. 1.28
No.3 〔5〕国民生活・・・政治/文化/社会の再構築

                    政治・行政・公共放送NHKの、国民との乖離

2008. 1.28
No.4     <公共放送・NHKは、国家病理のミニチュア版 ・・・

                      解体・再編成は、国家・再建のバロメーター・・・ > 

2008. 1.28
No.5    <NHKの任務は・・・民主主義の牙城日本文化の守護神 2008. 1.28
No.6    <具体策・・・/“核”になるものは・・・> 2008. 1.28
No.7 〔6〕 維新改革は! ・・・  国家のOSをバージョン・アップ 

                      全官僚を一時解雇・・・・・新・行政システムに再雇用

2008. 1.28
No.8 〔7〕公共放送・NHKも・・・ OSのバージョン・アップを 2008. 1.28
      推敲完了   2008. 2.15

     

  プロローグ         

秋月茜です...

  2008年/激動の年が、いよいよ始動し、まさに混乱を深めています。今回の、

曾有の国難は、2007年から継続いているものです。2008年となりましたので、

切りをつけ、新しいページ/《官僚組織をリセット としました。

  今年は、【茜・新理論研究所】開設しましたので、これまで担当していた青木さん

にお願いして、この【茜・新理論研究所】の方へ移動していただきました。

  ここは、《航空・宇宙基地/赤い稲妻》 シンクタンク=赤い彗星・ビル3F

【茜・新理論研究所】です...そういうわけで、この第5章/国民生活・・・政治・文

化・社会の再構築からは、【茜・新理論研究所】初仕事とさせていただきます。

  また、この第5章からは、 シンクタンク=赤い彗星社会派・研究員/菊地

良治さんと... My Weekly Journal》/政治部長/青木昌一さん...そして私、

【茜・新理論研究所】秋月茜の3人で行います...あ、それから、アルバイト・アシス

タントユキちゃんと、ポンちゃんにも、お手伝いをしていただきます...」

 

「ええと...菊地さん、よろしくお願いします。

  菊地さんとは、2度目になりますね。最初は、think tank 提言版〕上流階級

/社会の分断/新・身分差別の押し付け 》だったと思いますが、」

「ええ、そうです、」菊地が、やや緊張した声で言い、頭を下げた。「今年も、よろしくお願

いします」

「どうぞ、よろしくお願いします...」茜が、丁寧に頭を下げた。「青木さんも、よろしくお

願いします。今年は、政治的にも激動の年ですね、」

「うーむ、そうなのです。まあ、よろしくお願いします」

         

「はい、それから...

  【茜・新理論研究所】の、アルバイト・アシスタントに採用したユキちゃんも、どうぞ、よ

ろ得お願いします。青木さんは、《鹿村の小鹿温泉》で、小さい頃からよく知っていると

思いますが...《鹿村/清安寺》から学校に通っていました、」

「ええ...」青木が、笑顔でユキちゃんの方を眺めた。「よく知っています...ユキちゃ

も、もう高校生ですかあ、」

「はい!」ユキが、ペコリと頭を下げた。「よろしくお願いします。菊地さんも、今度、《小

鹿温泉》に来て下さいね。私のお婆ちゃんがやっています」

「はは...私の楽しみは温泉ですから、ぜひ行ってみます」

「はい!山奥の小さな温泉です」

ユキちゃん、」茜が言った。「後で、おコーヒーをお願いします。分らないことがあった

ら、ポンちゃんに聞いて下さいね、」

「はい!」

「では、青木さん、お願いします...」

 

  〔5〕 国民生活・・・政治/文化/社会の再構築

     政治・行政・公共放送NHKの、国民との乖離 

          

 

「ええ...」青木が、眼鏡を押し上げた。「ともかく...日本空洞化しています...

 

  “政治は国民と乖離”したまま、“政治家のための世襲政治”をしています。“官僚

は、政治コントロールが効かず、不祥事が続発”し、これも“官僚のための天下り行

政”をしています。

  “公共放送・NHKもまた、“浄財を拠出している国民からは乖離”し、“NHK職員

のための公共放送を経営”している様子です。いずれも、“公金”を使っているわけです

が、“国家の大局/民主主義社会の向上を第1と考えているとは、とても言えない状

況にあります。日本では、民主主義社会の公器が、壊死(えし)し始めています...

 

  ...さて、この壮大な難題を、主権者/国民はどう乗り越えて行ったらいいのでしょう

か。これまでの“通常の国民主権の行使/・・・選挙”では、このモラルハザード社会

乗り切れませんねえ...肝心の、国家の基幹システム壊死し始めています...」

「うーん...」茜が、ゆっくりとうなづいた。「まさに、その通りですわ...」

「さて...」青木が言った。「困りました...

  現在は、“国家再建”どころか、“国家・社会の崩壊”加速しています。茜さん、ここで

も、やはり、〔人間の巣〕の展開がカギになるのでしょうか...これほどの、“社会上流

域から来る濁流”を喰い止めるには...?」

「大局的には、そうだと思います...」茜が、唇を小さくつまんだ。「私も、色々と考えて

みましたが...

  もはや、主権者/国民が結束し、国家再建をしていくしか方法がありません...既存

システムに任せていては、無理ですわ...その民主主義システムが、私物化されてい

るのです。

  家・社会の上流域が...民主主義社会の公器/システムが...全て、ガン

(しんじゅん)と転移で、壊死し始めています...国家骨格組織に、理原則が流れな

い状態になっています...民主主義社会の公器私物化されていますわ...」

「うーむ...」

 

公共放送・NHKは・・・ 国家病理のミニチュア版・・・  

          解体・再編成は・・・ 国家再建のバロメーター・・・  

              

こうした事態安全システムとして...」茜が言った。「公共放送・NHKという特別な

組織が、国民浄財の拠出”によって...また、“民主主義の牙城”として...主権

者/国民“直接的に運営”して来ました...

  ところが...国民“運営”してきたはずの、民主主義社会の公器/公共放送・NH

“運営・委員会”から“経営・委員会”変質てしまっていました...そこに資本側

/財界人が乗り込み、利潤を上げるための“経営”を始めてしまっています。その上、明

らかに、治支配”されている様子です...

  “民主主義の牙城”がこんなことでは、当然、民主主義社会がおかしくなってしまいま

す...社会全体を、官僚政治家財界人席巻してしまい、その内部には悪鬼

跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)し、収拾がつかなくなって来ています...それが、現在の日

本の姿ですわ...」

「うーむ...」青木が、口に手を当てた。「そうですねえ...」

「ええ...」茜が、ノートパソコンに目を移した。「このために...

 

  公共放送・NHKは...社会体制側/国家権力側のものになろうとしています...

“民主主義の牙城”としては、本末転倒姿になっています。この主主義社会の公

は、官僚化し、既得権化し、市場原理で経営され...その上、浄財が強制徴

れる方向です...

 

  まさに、国民の信頼を完全に失っています。そのために、浄財の拠出拒否・凍結

する国民を、提訴するという珍妙な強硬手段に出ています...民主主義社会崩壊の

風景が、公共放送・NHK・システムにおいて、如実に示されています...

 

  その上で、不祥事や犯罪の巣窟になっていますわ...公共放送・NHK大混乱

は...国家の縮図/・・・官僚システムの縮図/・・・ミニチュアだという事です。こ

ことは、《OPINION/国家大改造 は、NHKが油圧ジャッキ!》も指摘していま

す...

 

  ここで、あらためて、公共放送・NHKは、日本のミニチュアだと宣言しておきますわ。

それから...公共放送・NHK解体・再編成”は、“国家再建のバロメーター”だと

言うことです...また、国家再の油圧ジャッキ”にもなっているという事ですね...

 

  ...ええ、日本全体の姿は、ミニチュア版のNHKに、バロメーターとして反映されて

いるということです...」

「うーむ...」菊地が、ボールペンでコツコツとメモをたたいた。「NHKは...“日本のミ

ニチュア”ですか?」

「そうですね...」茜が、コクリとうなづいた。「まさに、“日本のミニチュア”ですわ...

  NHKは...税金の代わりに“浄財”を徴収しています。そして、国家のように、独自

の国内ネットワーク/海外ネットワークを持ち、官僚化した職員で、非効率に運営されて

います...天下り体質も、政治家や財界人の介入も、国家と同じ状況になっています

わ...

  “民主主義の牙城”は、城門の裏口が開けられてしまい、政治資本主義権力側

攻略されてしまっています。NHK職員の体質が、官僚化してしまっていることが、最大

の問題ですわ。国民主権を謳(うた)日本の、“悪い意味でのミニチュア/精巧なバロメ

ーター”になっているのです...」

「そうですねえ...」菊地がうなづいた。「インサイダー株取引なども...日常化している

ようですし...この期に及んでも、“浄財を拠出”している国民のことよりも、組織防衛

全精力を注いでいますね、」

「本来...公共放送は....

 

  国民主権と、表裏一体にリンクしているということでは...国家3権/司法・立法・

行政とも対峙できる、強大な主権者の権力を内包しています...国民主権発動の場

あり、主主義の主力エンジンなのです。

  ですから、ミニチュア以上のものですわ...車の両輪の1方なのかも知れません。ま

た、それは、“日本文化の守護神”という立場からは、文化慣習法にまで及ぶもので

すわ...社会のエキスを形成するものです...

 

  ...その公共放送・システムが、本来任務を放棄しているために、まれに見る、モラ

ルハザード社会が出現してしまいました...それを防御するシステムが、すっかり錆(さ)

びついていたのですわ...」

「うーむ...」菊地がうなづいた。「“慣習法”は、営々と続いている日本文化の、まさに

エキスの部分ですからねえ...それゆえに、建国以来の未曾有の国難と叫ばれている

わけですね...“慣習法”までが、故意ズタズタにされようとしていますね、」

NHKは...」茜が言った。「官僚組織と同様に、まさにモラルハザード崩壊しようと

しています...“日本文化の守護神”が、“慣習法”崩壊させようとしています...

  その意味で...国家全体のモラルハザードとも、密接な相関関係にあります。日本

いう国家レベルでは、巨大過ぎて全体像の把握は難しいのですが、ミニチュア版NH

だと、よくその姿が非常によく分かります...」

「そうですね、」

国家再建に関しても...

  公共放送・NHK再編の姿を見ていれば、それがどの程度進んでいるかが分かり

ます...“国家再建のバロメーター”としては、非常に精巧で優秀なものですわ。複雑な

データ分析や推理をしなくても、画像的に、リアルタイムミニチュア版見られるわけで

すね、」

「確かに...」青木が、眼鏡に手をかけた。「“精巧なバロメーター”ですねえ...

  玉石混合の中で...問題を単純化し...“非常に精巧なバロメーター”になっていま

すねえ...1人1人はそれぞれ優秀なのですが、“衆愚に陥っている姿”が、手に取るよ

うに明瞭に分かります...まさに、国家的病理の姿です...」

「でも、」茜が言った。「これは偶然ではありませんわ...

  ともかく...官僚化という、同じガン細胞に侵されているという事です...病理的に、

非常に優秀なモルモットが発見されました...このモルモットで、しっかりと研究を進め

て欲しいと思います...ミニチュア版/モルモット“解体・再編成”の次は、人体への

応用/臨床試験になりますね、」

「うーむ...」青木が、笑って茜を眺めた。「私は、“油圧ジャッキ”アナロジー(類推)

方が好きですねえ...モルモットの方は、どうも...」

「それは...」茜が、口に手を当てた。「お好きにどうぞ...私の、言い過ぎかもしれま

せんわ、」

「で...当面は...

  NHK職員“インサイダー株取引事件”が、大問題ですねえ。そんなことを、本当に、

日常的にやっていたのでしょうか、」

「うーん...そう報道されていますわ...

  この問題は、今後、マスコミ全体の問題になりますわ...民間・報道機関でも、それを

きっちりと開示する必要があります。もちろん、キッチリと管理されているのなら、それは

大変いいことです。でも、マスコミ全体も、壮大なモラルハザードの、社会上流域に存在

しています...

  何もないのなら、なおさらのこと、十分に納得のいく情報開示が必要ですわ...その

徹底した情報開示ないとしたら...怪しいと疑われる立場です...」

「まさに...」青木が言った。「警察官が、拳銃事件を引き起こすよう問題ですからねえ」

「そうですね...」茜が、まばたきした。「ともかく...

  国家・社会の上流域で、壮大なモラルハザードが起こっています...そして、それは

ミニチュア版公共放送・NHKの姿を見れば、非常によく分かるという事ですわ...そ

の意味で、民間・報道機関情報開示の対象になります。

  日本全体が、そのようなインチキ社会になっているという事は、官僚化した組織でない

とはいえ、民間・報道機関でも、十分に起こり得るという事だということですね...」

「簡単に、自浄作用で治せるものではありませんねえ、」

自浄作用では無理だということが、はっきりと分かりました...もう、騙されたくありま

せんわ...」

NHKの任務は・・・民主主義の牙城日本文化の守護神> 

            

「ええ、菊地さん...」茜が言った。「社会派・研究員として、公共放送・NHK本来

任務とは、そもそも、どのようなものとお考えでしょうか...」

「そうですね...」菊地が、ボールペンをクルクルと器用に回し、自分のオンライン・モニ

ターをのぞいた。「ええ...ともかく...

 

  〔国民主権発動の場/民意形成の場〕が、完全に無くなっている状況です...NH

は、この本来任務を忘れて、良い番組/お茶の間で受ける番組を作ろうとしていま

すが、それは本質が違います。お茶の間で受ける番組の前に、“民主主義の牙城”

なければなりません...どこで、こんな間違いが起こったのでしょうか...

  公共放送は、浄財を拠出している国民に、民主主義社会を啓蒙する組織であること

を、第1任務としています。したがって、当然のこととして、国民の全てに公平でなけれ

ばなりません。かつ主権者/国民の権利を守る牙城として、社会の不条理や、権力

の横暴と戦う組織でなければなりません。

  そのために、〔国民主権発動の場/民意形成の場〕があるのです。そして、そこは、

あらゆる権力の影響がないように、国民が浄財を拠出し、運営しているわけです。決し

て、経営しているわけではありません。そこは高度なプロ集団が、“民主主義の牙城”

を形成している所なのです...

  その上で、“日本文化の守護神”であるということですね...その意味で、良い番組

を作るのはいいことですが、自画自賛で、慣習法をつぶしてもらっては困ります。NHK

職員のための公共放送などは、論外のことです...高度なプロ集団であれば、権威

は、おのずと備わってくるものです...

 

  ...ええ、こんな所ですね...今は、自画自賛したり、アナウンサーの名前を大きな

文字で出したりと、自分たちを売り込んだりしていますね。そんな事をする必要はないの

です。かつては、奥ゆかしさがあったものです。今はまるで、“お笑い芸人”と同じスタン

スになっていますね、」

「はい...」茜が、頭をかしげ、うなづいた。「野球報道に偏重するのも、問題ですわ。何

故、そうした偏重になるのか分かりませんわ...“運営”ではなく、“経営”に変わってし

まったからでしょうか...

  “浄財”は、国民全体が拠出しているものです...特定のスポーツや、1部サークル

にだけ偏重するのは大問題ですわ。NHK職員にとって、公共放送・NHKが存在して

いるわけではありませんわ...偏重は、絶対に許されないことです。それが、公共放送

の基本ですわ...」

「そうですね、」

「それから...

  細かなことですけど...横綱・朝青龍問題ウヤムヤにしようとするのも、慣習法を破

するという意味で、大問題です。謹慎処分を破った時点で、さらに厳しく対処するのは

当然のことですわ。あいまいな処分は、これまでの伝統を破壊し、それが前例となるとい

う事ですわ」

「これにも...」菊地が、うなづいた。「NHKが加担しているのを感じますね...一枚岩

でないのは分りますが、結局、“悪貨が良貨を駆逐”していますね。壮大な権力闘争があ

るのでしょうか?」

「そのようですねえ...」青木が言った。「我々は、遠くから眺めているだけですが、全体

の流れからして、そうしたものを感じますねえ、」

「私は...」茜が言った。「もう...

  テレビの野球関連の放送は、全く見なくなりました...いずれ、このままでは、相撲

見なくなると思いますわ...女子ゴルフも、見ていませんわ...男子ゴルフは見ていま

したが、これももう見ない事にしました...シニアのゴルフなら見ますけど...

  残るのは、サッカーだけになってしまいました...NHK民報の、1極集中的な報道

扱いに、強い拒絶反応を感じるからですわ...何故、民主主義社会の公器が、こんな

事になるのでしょうか...“新・身分差別社会”を確立するためでしょうか...?」

「茜さんは...」青木が、からかうように笑った。「NHK問題となると、トーンが高くなりま

すねえ、」

「でも...」茜が、白い歯を見せた。「国家未曾有の大混乱に陥った原点ですわ...

  しかもNHKは、このことをまるで認識していないような、強引な対応です...国民弾

圧的な態度を感じますわ...本来任務を忘れ、事業を拡大し、莫大な利益を上げ、その

上で...金横領火付けインサイダー株取引と、不祥事事件の巣窟になっていま

すわ...

  私たちは、最初から、NHK“解体・再編成”するべきだと、提言してきました公共

放送は、ボトムアップ型組織再編成するべきです」

「それが、」菊地が言った。「1番いい方法でしょうね...

  解体した上で、行政組織トップダウン型の組織とは逆の、ボトムアップ型の組織

再編成することですね...“浄財”で運営するという事は、本来そういう事でしょう、」

  茜が、コクリとうなづいた。

 

「日本が...」青木が言った。「“経済至上主義/競争原理”の中で...まさに、モラル

ハザードで、崩壊しかけていますねえ...

  くり返しますが...それをやっているのは、国家・社会の上流域です...民主主義の

公器においてです...欲望に踊らされ、“わずかなパンを余分に食べたい”という、あさ

はかな考えの人達です。その“清濁を合わせ呑む体質”が、国家全体/社会全体崩壊

させようとしています」

最近の報道では...」菊地が、ボールペンをコツンと立てた。「警察の姿勢や、司法の

姿勢が、問われるような事が続出しています...そうした報道は嬉しいのですが、その

実態を聞くと、いかにもひどいものですね。

  “どちらが正しいのか”ということではなく...そもそも、“そんな事”を言われること自

体が、国民の信頼を無くしています。自浄作用を求めるのは、無理ですね。〔維新〕のよ

うな、大改革が必要です」

「うーん...」茜が、頬に手を当てた。「やはり、サイレント・マジョリティー(声なき多数)が、立

ち上がるしかないと思いますわ...」

<具体策・・・/ “核”になるものは・・・>     

                   

「さて...」青木が言った。「泣き言はともかく...

  主権者/国民が結束して行くには、になるものが必要でしょう...それが、“万能

型・防護力”/〔人間の巣〕ということになりますねえ...国民/サイレント・マジョリティ

には、まず安定した“存在の器”が、絶対条件になります。それが、ゆとり穏やかな

文化を育(はぐく)みます。まず、この方向でしょう」

「はい...」茜が、赤いメモ帳をおさえた。「そう思います...

  それはまた、〔世界市民〕にとっても同様ですわ...〔人間の巣〕は、“地球温暖化

対策”究極的な形態です...そして、それ以外でも...自然災害にも、バイオハザー

にも、戦争や暴動にも、大量破壊兵器にも、科学技術的危機にも...最も有効に〔世

界市民〕を守りますわ。

  それから、最近、高杉・塾長が言っておられましたが...世界経済の破綻/世界金

融システムの破綻に耐えるのも、結局は、バーチャルではない、〔人間の巣〕だという事

ですわ。まず、日本において、この〔人間の巣/未来型都市〕の建設を先進的に推進

ていく必要がありますわ...日本最も急激に、社会の激変が起こっているからです。

  世界システムの大混乱は、近い将来、必ずやって来ます。現在の世界システムは、

常に脆弱(ぜいじゃく)な基盤の上に成立していますわ。非常に危険な状態です。金融・経済

のグローバル化や、軍備強化で、“旧来の覇権競争”をしている時ではありませんわ。

明社会が、パンク寸前の所まで来ています。真の危機は、まさに、そこにあります」

「そうですねえ...」

「何度も言いますが...

  現在の地球社会は、出口の無い閉塞状況にあります。その意味においても、〔人間

の巣〕は、〔全ての問題解決の方程式〕になっていると言うことです...〔世界市民〕

には、まず安定した社会の器と、自給自足体制安定した食料確保が大事です。

  その上で、各自に備蓄し、真の危機に備えることですわ...生態系においては、食料

自給自足で、身近で確保することが基本です。それが、適切な人口調整にもつながっ

て行きますわ...」

 

「茜さん...」青木が、脚を組み上げた。「話は違いますが...

  〔人間の巣〕では...例えば...工業都市や、学問都市のような形態の〔人間の

巣〕であっても...基本的食料は、自給自足であるべきだと、考えているわけですね?」

「はい!その方向ですわ...

  経済効率を、第1とは考えてはいません...ここに、まさに“人間として存在”している

という“覚醒”が、第1の価値観です...これが、新しい世界標準の哲学ですわ...“持

続可能な経済発展/市場主義”パラダイムから、“エコ/文明の存続”という、新しい

パラダイムになります...

  経済効率は、最優先の課題ではないということですね...非効率でも、長期的に安

することが、非常に重要になってきました。結局、破綻すれば、何にもならないというこ

とです。“文明の安定/文明の存続”こそが、最優先の課題になって来ました...

「分かりました...急がば回れということですね...いや、長期的展望が、大事というこ

とですか...」

「そうですね...

  たとえ、“地球温暖化”という緊急課題がなくても...“経済発展/市場主義”という

ラダイムは、もう終息しなければならないという事です...有限な地球表面空間では、

それが限界に達しているという事ですわ...

  もちろん、“ミサイル防衛構想”のような、“新たな覇権主義”の創出することは、大きな

時代錯誤です...どのような理由をもってしても、正当化できるものではありませんわ。

現在でも、そんな事で奔走している政治家もいますけど、時代錯誤です。憲法改正など

も、時代錯誤の政治課題です...」

「そうですねえ...

  経済発展/市場優先主義/効率性・スピード性...その追求から来る、富の寡占/

階層社会/人口増加...こんな事は、もう沢山だということですね。限界だということで

すね。こうした市場システムでは、膨大な貧困層や、膨大な飢餓人口を生み出してしま

います」

「この...」菊地が、ボールペンを顎に当てた。「“文明の第2ステージ/エネルギー・産

業革命”パラダイムには...“真の豊かさ”は、無かったということですか?精神的な

意味での、“真の豊かさ”は?」

「うーん...」茜が、頭をかしげた。「ともかく...行き過ぎたという事ですわ...

  その結果...核エネルギー開発/戦争の拡大/競争社会/人生マラソンという...

悲しい人類文明の現状になってしまいました...“文明の折り返し”は必至ですわ。で

も、その先に、〔極楽浄土のインフラ建設〕という、大きな希望が見えて来ましたわ。

  私たちは...そうした“人類救済史ストーリイ”の中の、旅人なのですわ...それぞ

れ、その時代の役回りを演じているのかも知れませんね...ある程度の自由度を持っ

た、必然の流れなのかも知れません...それが、【人間原理空間】であり、【人間原理

空間・ストーリイ】なのかも知れませんわ...」

「うーむ...」菊地が、頭をかしげた。「人間とは、そうした存在なのでしょうか?」

「どうでしょうか...高杉・塾長なら、適切に答えてくれると思いますわ...」

 

  〔6〕  維新改革は  ・・・・・     

                国家・OS (基本ソフト) のバージョン・アップ 

         ( 全官僚を一時解雇 ・・・・・ 新・行政システムに再雇用! ) 

           

 

「ええ...」青木が、眼鏡を押し上げた。「どうなのでしょうか、茜さん...

  茜さんは、“全・官僚を一時解雇”して、“バージョンアップ版/新・行政システム”

の中に、再雇用するしかない、と言っていましたが...」

「はい!」茜が、コクリとうなづいた。

「そのあたりを、もう一度、詳しく聞かせてもらえませんか...

  行政改革は、政治・担当としては、まさに手を焼いている課題です。新理論の導入

が必要です」

「そうですね...

  国家にとって、行政組織/行政システムというのは...パソコンの基本ソフト/OS

(operating system)/MS−DOS、Windows、UNIX、Linux のようなものですわ。この基本

ソフトバージョン・アップする必要があります...バージョン・アップするには、新しい基

本ソフトを準備し、一度電源を落とし再起動/リセットする事が必要です...

 

  日本の行政システムの場合、この再起動/リセットが、非常に重要なポイントにな

ります。日本の行政システム/国家OSバージョン・アップするには...新・国家O

を準備し、一度電源を落とすという事ですわ。全官僚を一時解雇し、完全にクリー

ン・アップします。既存・国家OSが、悪さをしないようにする必要がありますわ。その上

で、新・国家OS再起動/リセットするわけですね...

  基本ソフト/OSバージョン・アップするには、パソコンでもそうですが、この作業は

“絶対条件”になります。それで、バグ(虫)ウイルスガン化した細胞も、簡単に一掃

できますわ。

  つまり...行政組織に残る古い既得権や、古い慣習や、隠し財産なども、一掃でき

ます。このバージョン・アップによって、“官僚主権の国家”か、“国民主権の国家”

を、はっきりとさせます...自浄作用のないシステムはバッサリと捨て、新・国家OS

導入するのが一番ですわ...これで、〔維新・改革〕が断行できるわけです...

  私たちは、議会制民主主義の中に、この行政組織/国家OSバージョン・アップ

する民主主義システムを持っています...国家の最高意思決定機関/国会が、

ればいいことですわ。これで、一切がスッキリとします...

 

  ...うーん...あまり、複雑には考えないことですわ...国会が、日本刀の切味

見せて欲しいと思います...」

「うーむ...なるほど...

  スッキリとしますねえ...日本刀の切味ですか...正宗か、備前長船の切れ味です

ねえ...」

「そうですね...

  あるいは...日本武尊(やまとたけるのみこと)の持っていた、草薙剣(くさなぎのつるぎ)別名/

天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ/ 三種の神器 の一つ、 熱田神宮 の御神体)の切れ味ですね...これで、

バッサリと切って欲しいものですわ...」

「なるほど...

  古事記日本書紀によれば...須佐之男命(スサノオのみこと)出雲国(いずものくに)

で倒した、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の尾から出てきたという太刀ですねえ...はは、これは

切れ味が抜群でしょう...」

「はい...

  この剣は...須佐之男命から天照大神(アマテラスおおみかみ)に奉納され、後に東国制圧

へ向かう日本武尊に渡されました。彼が、静岡県の焼津で焼き討ちにあった時に、天叢

雲剣で草を薙ぎ払って窮地を脱したという、有名な物語/神話があります。その時に

薙剣と追銘されたといいます...

  うーん...ついでに言うと...須佐之男(スサノオ)は、イザナギイザナミの間に産まれ

た子とされていますね。高天原(たかまがはら)での、須佐之男の荒々しい行動は、天照

大神天の岩屋戸に隠れさせるという非常事態を招きました。

  そのために、須佐之男は髪を抜かれ、手足の爪を抜かれて、出雲国へ追放されてし

まいました。その追放されている地で、八岐大蛇と出会うわけですね...天叢雲剣は、

その八岐大蛇尾から出てきたという太刀ですね...その太刀が、熱田神宮の御神体

ということですね...」

未曾有の国難においで...まさに、その伝家の宝刀を抜くわけですか...勇ましい話

ですねえ...」

「期待していますわ...建国以来の国難の時です...

  でも...その太刀を振り下ろすことは、議会制民主主義の中では、いとも簡単なこと

です...1億2000万人の国民がそれを支持し、それを注視しています。また、おそら

く、の御霊(みたま)も、神話世界の神々も、これを注視しているのかも知れません...」

「うーむ...

  厚生労働省国土交通省農水省...それから最近では、防衛省防衛産業の、

大利権構造が問題になっていますねえ...あと、財務省...何年か前には、外務省

大問題になりました...まあ、文部省にも、通産省にも、大きな問題があります...

官僚組織が、同じ官僚体質の中で、システム正常に機能しなくなって来ています...

  行政システム/国家OSバージョン・アップするには、この天叢雲剣/草薙剣がい

いでしょう。ともかく、全てに問題があり過ぎます。透明性が無さ過ぎます。この御神刀

が、一切の雲を、バッサリと薙ぎ払ってくれるでしょう...」

「そうですね...

  社会保険庁でいえば...あの古いレガシー・システムから、UNIXLinux 、あるい

Windows に、バージョン・アップするようなものですわ。このバージョン・アップは、

対に必要です。そして、バージョン・アップして当然のものですわ」

「日本では...」青木が、両手を組んで体を引いた。「〔明治維新〕の、大改革以来...

いわゆる、完璧な行政組織のバージョン・アップは、なされていませんねえ...

  江戸・徳川幕藩体制から、明治政府の創設があり、廃藩置県があり、その時に、行政

組織が大改造されました。以来、官僚組織は、連綿と継続されて来ています...〔明治

維新〕は、西暦1868年ですから、およそ140年間になりますか...」

「そうですね...そろそろ、〔維新・改革〕が必要ですわ...

  敗戦後...占領軍によって民主主義が移植され、【日本国憲法】が施行された時

でさえも、官僚組織連綿と継続されて来たわけですわ...“官尊民卑”の当時からの

連綿とした連続性が、強大な特権意識/特権階級を創出して来たのですわ...憲法に

規定されている、“主権者/国民”をもしのぐ、“官僚主権の意識”を創り出して来たのだ

と思います...

  青木さん...【日本国憲法】の施行時でも、バージョン・アップがなされなかったの

は、敗戦処理の時に、天皇制を守ったことと関係するのかしら...それと一緒に、官僚

も残ったという事なのかしら...?」

「そうですねえ...天皇制を残したのは、良かったと思います...

  したがって、やはり、官僚組織が暴走した事が問題なのでしょう...戦争突入も、結

局は、そうだったわけです。軍の暴走による、戦争突入だったわけです...そして、

子爆弾が落とされ...陛下の玉音放送によって、ようやく敗戦となったわけです...」

「はい...」

〔明治維新〕で...

  士・農・工・商身分制度が撤廃され...平民と、悪名高い新平民とになったわけで

すが...その壁も、戦後の【日本国憲法】で撤廃されたわけです。新平民の、いわゆる

“部落解放問題”は、つい最近まで長く尾を引いて来ましたが、それもようやく終息しまし

た」

「はい...

  でも...“官民格差/官僚主権”という、“新・身分差別別”ができてしまったわけで

すわ。これは、菊地さんと、上流階級/社会の分断/新・身分差別の押し付け 》

いうテーマで考察しましたが...現在、まさに、この日本において...一段と踏み込ん

だ形で...“新・身分差別別”創出され、構造化が進行していますわ...

  これは、とんでもない時代錯誤です!こんなことを考えるのは、おそらく、官僚組織

すわ!この国を、どこへ持っていこうというのでしょうか!」

「まあ...国民は、絶対に許さないでしょうねえ...この情報化社会ですから...」

「そうですね...」茜が、頭を斜めにした。「でも...

  格差社会の胎動は...“新・身分差別別”の創出を、明確に意図していますわ。これ

は、国民弾圧的であり...官僚の戦略的なワルの臭いがしますわ。国家・社会の上流

が、モラルハザードの中で、“ワルの連携”しています...“政治”“官僚組織”“マ

スコミ”が、上流域で“トライアングル”を形成していますわ...

  格差社会の解消が、一向に進む気配がないのは、そのためですわ...中心は、おそ

らく、官僚組織だと思います...玉石混合の中で、非常に見えにくいのですが...遠く

から眺めていると、頂上“タワケたトライアングル”が望見できますわ...

  そこに...官僚のワルという色彩が...朝日に染まる雪山のように、はっきりと赤く

染まって見えて来ます...政治マスコミも、踊らされているのでしょうか...?」

「まあ...」青木が、片手を立てた。「その通りでしょう...

  実は...国家上流域のモラルハザードでも、色々とあるわけです...まず、“政治家

のワル”は、政治的腕力を使います。まあ、これは暴力団と同質のものです。比較的単

純なワルですね。構造的にも単純で、竹を割ったような明快なワルです。つまり、このレ

ベルの政治家が多いという事にもなりますねえ...

  それから、“マスコミのワル”というものは、その職業柄から、常に世間を意識したワル

です。ワルをやりながら、片目世間の様子を見ています。構造的な優越感に浸ってい

るのでしょう...

  ところが、“官僚のワル”というものは...構造的・弾圧的なワルです。傍若無人な、

スケールのでかいワルです。国家・社会を捻じ曲げてしまうほどの、巨大なワルです。そ

の分類から類推すれば、現在の格差社会新・身分差別の構造化は、茜さんの言う

ように、官僚のワルの色彩があります...

  官僚は...政治家マスコミとは違い、国民との直接的な接点は多くはないのです。

陰の支配に徹しています。背後で国を支配しています...最近は、それが不可能にな

り、ボロが続発してきているのです」

「でも...それほどの、巨大な力があるものなのでしょうか?」

「これまでは...確かにありました...

  しかし、これほど情報化した社会では、その陰の支配も限界にきましたねえ...いわ

ゆる“お上”は、“知らしむべからず、寄らしむべからず”“知らしむべし、寄らしむべ

からず(孔子の言葉)というスタンスで、強大な力を得ていたわけです。ところが、情報があ

ふれ国民全体がインテリ層になってくると、そのコントロールが利かなくなります。

  まさに、そうした状況の中で、既得権を守ろうともがいているのが、今の実態でしょう。

それが顕在化し、国民の目に触れてきたということは、もう総崩れの状態です。そこで登

場してきたのが、“新・身分差別社会の構築”ということでしょう...

  しかし、これこそまさに、陳腐な戦略ですねえ...まあ、国民としては、非常に迷惑

ているというレベルですかね...茜さんの言う、草薙剣で薙ぎ払えばすむ問題でしょう」

「うーん...

  社会保険庁年金問題などを見ていると...確かに、いまだに、そうした疑惑を感じ

ますわ...少しは、反省をしているのでしょうか?」

「うーむ...

  官僚組織といっても、その実態はバラバラなのでしょう。が、有るようで無い...無

いようで有る...国際テロ組織/アルカイダのようなものかも知れませんね...まあ、

私は内部の人間ではないし、その周辺の人間でもないわけですから、推測にすぎませ

んがね...」

「ともかく、反省しているようには見えませんわ、」

「すぐには、体質は抜けないという事でしょう...

  “新・身分差別の構築”で...芸能人や、お笑いタレント野球などへの1極集中

いうのは、これはマスコミのやっている事ですが...“官僚のカモフラージュの色彩”を感

じます。日本という民主主義社会において、国家上流域では、そんなことを考えているわ

けですねえ...

  まあ...無責任なことは言えませんから...真偽のほどは自分で考えていただきま

しょう。ただ現実に、“格差社会”“新・身分差別の構築”のようなものが、確かに構造

化されつつあるということですね...これは、感じてもらえると思います...

  官僚のやり方は、陰湿であり、弾圧的であり、粘り強いものです...そんな不条理な

を、感じるのではないでしょうか...このことは、はっきりと指摘できると思います」

「青木さんは、以前からそう言っていましたわね...」

「ともかく...」青木が、肩をかしげた。「現在の、官僚の横暴公費のムダ遣いは、緊

急に、何とかしなければなりません。すでに、日本が壊死し始めています。国民の困窮

は、もう息切れ段階に入っていますからねえ...」

「確かに...」茜が言った。「官僚組織は、戦後の日本をうまくリードしましたわ。でも、現

在は、巨大な弊害になっていますね、」

「その通りでしょう...

  いずれにしても、放置しておくことはできません。そこで、草薙剣切れ味が試される

わけです...政治家には官僚OBも大勢います。官僚側の抵抗もあるでしょう。そこで、

国民圧倒的なバックアップが必要になるでしょう。ここは、国民政治を動かさなけれ

ばなりません...

  もし、主権者側が、国家システムバージョン・アップができないようであれば、まさ

に日本は、“官僚主権の国家”ということなのでしょう...また、主権者によるによる、

事システムバージョン・アップができないようであれば...それは“軍事主権の

家”いうことになるわけですね」

 

「はい...」茜が、大きくうなづいた。「ともかく...

  これまでの、既存・行政システムは、全体が社会保険庁のように、レガシー・システム

のままだったのですわ...もう、細かなことは言いませんが、早急に、新・国家OSを導

入し、リセットするべきですね。このままでは、日本丸機能不全となり、それこそ沈没

てしまいます。

  旧・バージョンでは、もう時代が許さないという状況です...それから、今後は、定期

・バージョンアップを実施する必要がありますわ。この作業は、パソコンを考えれば、そ

必要性が分かると思います。バグウイルスガン細胞を完全に除去して、時代のニ

ーズにあった高性能システムにすることができます...

最新・バージョンになれば、政治・行政も、非常スムーズに運びますねえ...」

「はい....

  最新の、Windows Vista にしたいと思います。レガシー・システムでは、あらゆるも

のがトンチンカンで、天下り先の方向を向いていていますわ...それで、コマンドを実行

するだけで、誰も責任をとらないというシステムです...これでは、不祥事や犯罪の温

になるのは当然です...」

「うーむ...

  行政と、国民との軋轢はなくなり...行政全体が、非常にスムーズに波動して行くわ

けですねえ...なるほど、国家OSのバージョン・アップは、非常に効果が大きいと思い

ます」

「そうですね...」茜が、モニターを眺めた。「ええ...

 

  このバージョン・アップに際しては...既存・行政システムの意見は、あえて遮断

ます...聞く必要はありませんわ...主権者/国民がそれを決め...全・官僚を一

時解雇し、新・行政システムに再雇用して行く事になります...

  その新・行政システムで、エリートの能力を十分に発揮してもらいます...その

力評価に関しては、主権者の代表からなる別組織がすればよいのです。真のエリート

であれば、国民が真にそれを評価し、必ずそれなりの対応をしますわ。非常に高い能

を持つ人もいるわけですから、そういう人には、高い裁量権を付与することになります

わ...真のエリートは、実力のある、少数でいいのです...

 

  ...現在の官僚組織でも、その他大勢が悪さをするのですわ...国会議員もそうで

すね...多すぎるから質が落ちるのですわ...あげくに、“漫才劇場”になってしまう

のです。衆愚政治になってしまうのです」

「それで、新・行政システムを創るのは、その立法府ですか?」

「そうですね...

  立法府でも悪くはありませんが...新・システムを作り出すのは、利害関係の無い、

独立機関がいいと思います。それを、立法府が承認するという形ですね...立法府も、

あまり出過ぎるのは、よくありませんわ...特に現在の立法府は、支離滅裂ですから、」

「うーむ...」青木が苦笑した。「立法府も、信用をなくしたものですねえ、」

「しかたありませんわ...」茜も笑った。「私が言いたいのは...

  ともかく、主権者/国民が、しっかりしないといけないという事です...でも、立法府

は、曲がりなりにも、国民のコントロールは可能です。大問題なのは、官僚システムなの

です。これは、自浄作用が全くない以上、定期・バージョンアップが必要です...」

「ふむ...」

 

「ええと...」茜が、ノートパソコンに両手を添えた。「ともかく...

  基本的に、一般公務員は、民間企業の人々と区別する必要はありませんわ...民間

企業の方が、高い能力がありますから...それに私たちは、基本的には、〔人間の巣〕

を展開して行くことを考えています。

  将来的には、行政機構全体は、非常にスリムになると考えています...〔人間の巣〕

における、直接・民主主義が主体的になると考えているからです...私たちの生活全体

は、〔人間の巣〕に、より強く依存することになります...

  国家・世界レベルの仕事は、真のエリート集団の仕事になりますね...」

「今は、その過渡期にあるということですか...」

「そうですね、」

「秋月さんは...」菊地が、口元を割った。「恐いことを言いますねえ...いや、その通

りでしょう...新理論の導入ですか...」

「茜と呼んでください...」茜が、肩をかしげた。「皆さん、そう呼んでいますわ、」

「はい...」菊地が、うなづいた。「確かに、この国では、そうしたメリハリというものが、

すっかり消えていますね、」

「そのとおりです!」青木が、強くうなづいた。

 

  〔7〕 公共放送・NHKも、OSのバージョン・アップを

             

「ええと...」茜が、ノートパソコンのキーボードを叩いた。「公共放送・NHKに関して言

えば...

 

  まず、公共放送・NHKとは、【どういう原理】で、【何故、浄財で運営されているか】

ということですわ...この基本的問題に尽きると思います...資本主義的経営や、

祥事の温床は、そもそもが的外れの課題です...

 

  単なる報道機関として機能なら、民間・報道機関で十分なのです。公共放送・NHK

本来の任務とは、“民主主義の牙城/国民の側に立つ独立組織”という事なので

すわ。不祥事犯罪の巣窟という状況については、犯罪として処理する課題です。

  してがって、NHK最大課題は...公共放送としての本来の任務を果たしていな

という、システム・ダウンの大問題なのです。この、国家的非常事態によって、民主

主義社会が崩壊していることなのですわ...

  すでに、社会の透明性/公平性/明るさが、すっかり失われています...そのた

めの安全装置が、システム・ダウンしているからですわ。民主主義や、伝統文化や、

社会的慣習法が、空中分解し始めています。国家・国民にとって、かけがえのない価

値観が、日々、失われつつあります...国家・国民が、理想を失いモラルハザード

の中で沈没し始めています...

 

  それから...これも非常に重要な視点ですが...このNHK問題に関して、財を

拠出している国民が、改革に全く参加していないという事実です...かつての“運営

委員会”も、形骸化していて問題のあるものでした。でも、今はそれさえも無く、民主主

義とは全く関係の無い“経営委員会”改革の総指揮に当たっていることです。

  立法府・行政府・財界人という、権力側が介入し...その人脈の下で、経営改革

論議がなされています...本来の持ち主の国民は、城を奪われ改革からも排除

れ、当然、“民主主義の牙城という言葉も全く聞こえてきません。これでは、国民のた

めの公共放送は、復活するはずがありません...

 

  それどころか...逆に...浄財を拠出しない国民は告発するという、まさに経営

再建の問題になっています...つまり、権力の側に介入され、“民主主義の牙城

しては、占領状態にあるということなのです。そして、浄財だけを強制徴収する流れに

なっています...

 

  重ねて言いますが...経営再建などは、問題の本質が違っています...そもそも、

必要な資金は、国民が浄財で拠出します。その上で、公共放送に必要のない娯楽番

などは、基本的に排除するべきです...また、公共放送と関係のない事業も、基本

的にカットするべきです。

 

  当面、全放送時間は...国民的議論の場民主主義社会の啓蒙の場国会中継

の場などにし、1部を、質の高い芸術や文化の場にするということですね...“民主主

の牙城/日本文化の守護神”であるということは、そうしたものであるべきですわ。

娯楽番組などは、民間放送に任せておけばいいのです...

 

  このように...公共放送の本来任務を復活することが、NHK問題の最大テーマ

す。そして、真に再建が必要なのは、公共放送・NHKを介しての、日本の民主主義

あり、折り目正しい日本文化であり、社会的な慣習法なのです...

 

  ...ええと、それから...これは公共放送・NHK問題とは別の大枠になりますが、

国民弾圧的シナリオが、このNHKの場でも進行しているということなのでしょうか...

故意に、社会が捻じ曲げられているのを感じますわ...」

「うーむ...」青木が、うなった。「...別の大枠で、ですか...

  確かに...このNHKの状況デザインしているのは...官僚組織かも知れません

ねえ...政治家は単純ですから、そんな頭は無いのかも知れません...政治家は、

れほど複雑なことは好みません...まあ、官僚出身の政治家も多いわけですから、一

概には言えませんがね...

  これは、菊地さんの言う...“新・身分差別を構造化するという...深慮遠謀の臭

いがしますねえ...つまり、こういう、国民・弾圧的なワルは、まさに官僚組織意図

る所でしょう。まさに政治家も、官僚に踊らされているのでしょう...ともかく、玉石混合

の中で流れています...

  それから...何といっても、古い伝統文化のある国です。そして、莫大な富が形成

れている社会です。そうした意味で、“奥の院”のようなものがあるのかも知れませんが、

国を動かすほどの力はないでしょう。

  そうした、桁の違う富裕層/支配階級も...官僚政治家を動かすのがせいぜいで

しょう...やはり、真の力を持っているのは、連続性を持つ官僚組織でしょうねえ...そ

して、官僚組織の中も、玉石混合です。NHKの中も玉石混合です。しかし、その全ての

絵の具を混ぜ合わせると、灰色であり、自浄能力はなく、衆愚化しているという事でしょう

ねえ...

  まあ、私たちとしては...遠くから眺め、推測する以外にはない領域ですがね...し

かし、ともかく憲法にも定められている通り、日本は、国民が主権者の国家です。その

が、強力な弾圧を受け始めているという事です。

  その正体が何であれ、断固として跳ね返さなければなりません...それには、〔国民

主権発動の場/民意形成の場〕を、何としても取り戻さなければなりません。それが、

壮大なモラルハザード社会を終息させていく、第1歩になります」

「うーん...」菊地が、口に拳を当てた。「とんでもないことになっていますね、」

「そうですね...」茜も首をかしげた。「私も、そう推測していますわ...

  国家上流域/政治・官僚・マスコミは、決して一枚岩ではありませんわ...バラバラ

で、互いに敵対しています。でも、“ワルの相談”というのは、えてして、すぐにまとまるも

のですわ...証拠はありませんが、全体としては、“新・身分差別の構造化”の方向に

流れていますわ...

  まさに...壮大なモラルハザード大混乱に陥っている、“日本の縮図/ミニチュア

版”が、公共放送・NHKの場に凝縮されています...“国家再建のバロメーター”

ては...現在の改革状況は、“こな目盛”を指し示しているということですわ...」

「うーむ...」菊地がうなった。民主主義の、“正論さえも確立されていない”、という状

況ですね、」

「うーむ...」青木もうなり、体を乗り出した。「そうですねえ...

  国家再建でも、まさに、“正論が通らない状況”にあります...NHKの状況を見てい

ると、それがよく分かります...NHKは、民間放送からも様々に非難されて来ました。

最近では、痴話喧嘩はしていないようですが、民間放送牙が1本抜かれてしまったよう

ですね。

  ま、ともかく...NHK官僚化していて、何もかもがルーズなようです...というこ

とは、日本全体が、まさに“こんな状況”なのでしょう...」

「うーん...」茜が手を組み、小さく息をついた。

           

「現在、」青木が言った。「NHK・改革は...

  政権与党である自民党が、NHK・会長を呼びつけ、党内で堂々と議論しています。ま

た、国会政府でも議論されていますねえ...これでは、“浄財を拠出”している意味が

ありません。まさに、“公共放送”ではなく、“国営放送”の観があります...

  もちろん、官僚化しているNHKにも大問題があります...しかし、政治介入し、主権

者/国民公共放送の権利を奪おうとしている、政治にも大問題があります...政治

は、本来の自分たちの仕事をおろそかにし、こんな所へ頭を突っ込んでいるヒマは無い

はずです...しっかりしてもらいたいと思います...」

「どっちも、」菊地が言った。「大問題ですね...

  この国は、三権分立(/司法・立法・行政)であると同時に...もう1つの、主権者の権力/

公共放送も、完全に独立しているのです。主権者〔国民主権発動の場/民意形成

の場〕がなくては、民主主義は育ちません...マスコミ【第4の権力】を主張している

ようですが、それは本来、主権者の権力であるべきものですね、」

「なるほど...」青木が言った。「確かに、その通りでしょう...

  この国ではまず、主権者の権力というものを、明確に提示する必要がありますねえ。

公共放送の場において、それがショウウインドウのように、提示されている必要がありま

すねえ」

「ええと...」茜が、モニターを見ながら言った。「ここで、まとめて置きます...

 

  くり返しますが...日本の民主主義システムが、ともかく大混乱に陥っています。

共放送・NHKに...本来、強大な、〔国民主権発動の場/民意形成の場〕があるは

ずなのです。官僚の天下り問題/談合問題/政治家の世襲問題/年金問題/薬

害問題/食糧・農政問題/国防・安全保障問題なども、全てがこの民意形成の場〕

で、大議論されているはずなのです...

  その〔国民的・大議論の場〕が、公共放送・NHKシステム・ダウンで、消滅して

しまっています。その上で、権力の介入を許し、まさに、“民主主義の牙城”占領

れてしまっています...そのために、国民は浄財の拠出だけを強要される形になって

います...これが、“日本のミニチュア版”現在の姿ですわ...

 

  したがって、ここは...主権者/国民が...公共放送・NHK新・基本ソフトに、

バージョン・アップしなければなりません...解体・再編成・・・新・OSを導入/リセッ

が必要になります...自浄作用は不可能です...官僚システムと同様に、バージョ

ン・アップが必要ですわ。

  ええ...ここでも、リセットが重要になります...このリセットは、浄財の凍結で行い

ます...国民が決意し、電源/浄財遮断します...そして、〔新・公共放送〕に、

HK職員を再雇用するという流れになります。これで公共放送が、誰のものか、はっき

りとさせます...

 

  肝心なことは...この〔新・公共放送〕は、既存のトップダウン・システムではなく、

国民的ボトムアップ・システムとして、再編成する方向がいいと思います...これだ

け、情報革命が進行している時代です。優れたボトムアップ・システムは可能なはずで

す。つまり、消費者運動のように、すべてを国民的に積み上げていくシステムです。

                        .....こちらの、“公共放送の再編成”もご覧ください

 

  ...ええ、こうしたシステムのバージョンアップも、主権者/国民がそれを望めば、そ

れは容易に実現できるということですね...

  2008年...時代は、確実に大きく変わりつつあります...日本も、その文明史的な

激動のうねりに乗り遅れることはできません。政治官僚システム公共放送に期待で

きない今、国民率先してシステムをバージョンアップして行かなければなりませんわ」

「そのためにも...」菊地が言った。「〔国民主権発動の場〕は、確保したいですね、」

「はい...」茜がうなづいた。「ともかく...

  公共放送は、“国営放送”ではないのです。民主主義の原則から言っても、政治介入

はするべきではありません。もちろん、財界人主導の、経営の再建なども論外です。

など、しなくてもいいのです。利潤など、上げなくてもいいのです。公共放送は、“民主

主義の牙城”なのです。利潤を上げる場所ではありませんわ...」

「そうですね、」菊地が言った。

               

「ええ、茜です...

  ご静聴ありがとうございました。このページは、ここまでとします。〔維新・改

革〕は、非常に重要な課題であり、推敲していくうちに、大幅な変更になってし

まいました。申し訳ございません。

  〔7〕/“目的完遂型・組織”と“存在の器”との違い!〔8〕/国民の選

択は! ・・・@道路建設 A ガソリンの値下げ B《日本版・ニューディー

ル政策》は、再度、新ページを立ち上げることにしました...そちらの方も、ど

うぞ、ご期待ください...」

 

 

 

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