My Weekly Journal21世紀・日本社会の器新時代への奔流/支流から奔流へ・文化編

    wpeA.jpg (42909 バイト)    支流から奔流へ文 化 編   

                                 国民参加型評価システムの確立         

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   トップページHot SpotMenu最新のアップロード/                       編集長:  津田 真

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No.1 〔5〕国民主権の戦略的展開 ≪文化編・プロローグ≫ 2005. 2.23
     

  

  〔1〕 国民主権の戦略的展開           

     ≪文化編・・・プロローグ≫

 

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「ええ...」茜が、ヒジを立て、両手を組み合わせた。「司法・立法・行政...そして、

公共放送をはじめとするマスコミにも...この国の社会正義を守る力、この国の文化

を推進する力が、システム的にダウンしています。これは、国家存立にとって、ゆゆし

き事態と言わなければなりません...

 

  また、公然と悪事が行われ、公然と政府による国民の弾圧が始まっています。民主

化の後退新しい身分差別と労働の差別化、そして富の寡占が、世界中の注目する

中で進められています。この日本に、1部の特権階級が生まれようとしています。

  いずれにしろ、こうした事態は、日本国民の望んではいなかったものです。小泉・内

閣は、次第に欺瞞(ぎまん/人目をあざむき、だますこと)に満ちた政権に変貌しつつあります。

 

  ええ...私が話すと、つい、この話題になってしまいますが、もう一言いわせても

らいます。国民の暮らしは、日々苦しくなっています。しかし、野党をも含めた国会は、

一体何をやっているのでしょうか...さして緊急性の課題でもない、“憲法改正問題”

“郵政民営化問題”をやっているわけです...

 

  私たちの代表である国会議員は、一体何を考えているのか分りません...こんな

事でいいのでしょうか...完全にクラッチが外れ、エンジンが空転しています...

 

  今、国会がやるべき事は...1億2000万余の国民の目から見て...火を見るよ

りも明らかな事です。それは、“未曾有のモラルハザード社会”“ガン細胞”を、外科

手術で切除する事です。

  ガン細胞の巣窟は、3つ...“政治の世襲”“官僚の天下り”“マスメディアの私

物化”です。これを外科手術で切除し、病根を取り除き、そこでようやく“新・民主主義

社会”の建設に着手できるのです。“病根”を断ち、“社会の器”さえきっちりとすれば、

財政再建などは、おのずとできるものです。まず、財政再建ありきは、本末転倒です。

 

  それから、今騒がれている、“ライブドア”“ニッポン放送”の株を取得していると

言うのは、“硬直した日本の旧体制”に風穴を開けるという意味で、私は歓迎してい

ます。

 

  ...ええ...私は、経済は専門ではないのですが...この考えは、どうでしょう

か?」

「うーん...」支折が言った。「政治家が一斉に“ライブドア”を批判すると、じゃあ、“ラ

イブドア”の言っていることが正しいんだ、と思っちゃうわよね...今の政治家は、そ

こまで国民に信頼されていないわけよ...」

「そうですね...

  国をメチャクチャにした政治家が、真剣に国のことを考えているとは、とても思えま

せん...しかも、国民とのクラッチが外れたままで、一体、毎日、何を考えているので

しょうか。政治家は、まず“世襲禁止”“天下り禁止”“マスメディアの私物化禁止”

をやってから、正論を吐いて欲しいと思います」

「うーむ...」高杉が言った。「...国家機能もまた、空洞化しているわけだ...こん

な折に、憲法改正とはねえ...

  国民は、デモなり、集会なり、ともかく直接行動に出る時ですね」

「そして、やはり...」津田が、口を開いた。「旧・日本新党の版図を起動し、新党を旗

する事だろうねえ...当面、それしか、進むべき道は見当たらないような気がし

ます」

「うーむ...」高杉は、腕組みをした。「やはり、新党ですか...」

「そうです...」津田は、唇を引き結んだ。

 

「はい...ええ...」茜が言った。「では、本題の、文化の再建の話に移りたいと思い

ます...

  ええ...昨今、いわゆる犯罪悪事が、“日の統治システム”を乗り越えて跋扈

(ばっこ/上を無視して、権勢を自由にすること)しています。“闇金融”“振り込め詐欺”“カードの

スキミング“ニセ・500円硬貨”など、いよいよ事態は深刻になって来ています。

  それから、“ニセ・五千円札”“ニセ・警官”がスピード違反で金を要求するなどは、

単なる思いつきの犯行のようで、日本中が、こんな気分になりつつあるのでしょう

か...

  ええ...それらを、いわゆる当局が、呆然と眺め、あるいはアタフタとている風景

が、日本中のあちこちに見られます。犯罪報道が、抑止効果を発揮することなく、むし

模倣犯をあおってしまうほど、この国の社会規範は乱れに乱れています...それ

を乱しているのは、まさに政治家だと、私は思います」

「はい、」支折が、うなづいた。

「一方...芸能・芸術・文化も、すでにメチャクチャになっています...テレビも、その

コンテンツ(中身、内容物)の質の低さに、見る番組が無い有様です...

  ええ、支折さん、文芸担当として、どう思われるでしょうか?」

「うーん、そうですね...」支折が、姿勢を正した。「文芸については、担当者として、

一言いわせてもらいます」

「どうぞ、」茜は、顔を傾げ、肩を引いた。

「テレビのコンテンツ(中身、内容物)ですが...好き嫌いはあるでしょうが、あまりにもレベ

ルが低すぎます。“もうたくさん!”という感じのタレントが、相変わらず出演していま

す。まず、このあたりから、そっくり入替え、人心を一新すべきです。

  それから、NHKについてですが...こんな折ですから、娯楽番組は全て廃止すべ

きではないでしょうか。国民の人気取りも、必要ありません。そして、最初に立ち返り、

再出発すべきです。

  それから、“一郎選手”のことも“松井選手”のことも、“公共放送の電波”を使って、

全国的に流すようなコンテンツではありません。公共放送には、そぐわないものです。

共感と言うよりは、むしろ反発を感じます。NHKは、もっと常識を取り戻して欲しいと

思います」

「うーん、同感ですね!」茜が首を傾げ、不敵な笑みを作った。「まさに、私も、支折さ

んと同じ気持ちです!」

「はい...」支折が言った。「国民が渇望しているのは、まさに、国民1人1人にとっ

て、公平公正な、公共放送本来の任務ではないでしょうか。それが、NHKが、国民の

信頼に答える道だと思います」

「その通りです!」

「何時だったか、編集長が言っていましたが...迷った時は、“道を引き返す”か、

“原点に立ち戻る”べきです。そこから、新たな道が開けてくると思います。ともかく、

テレビの黎明期の頃の精神に立ち返るべきです」

「うむ...」津田が、うなづいた。

「はい、」茜が言った。「ええ、今話題の、NHKに対する、政治介入の件はどうでしょ

うか?」

「NHKは、さらに不祥事が発覚ししています...今後も、続々と発覚してくるような気

がします。国民のNHKに対する信頼は、地に落ちています。こんな折に、朝日新聞と

ケンカなどしている場合でしょうか。国民が、どう見ているかを考えるべきです。NHKは

ともかく、政治家と接触する事そのものを無くすことです」

NHKの予算と決算の承認を、」津田が言った。「これも、国民の信頼が地に落ちて

いる国会がするというところに、そもそも問題があります。これでは、“浄財”を出す意

味が無いですねえ。公共放送という、独特のシビリアンコントロールの意味も、まるで

無いことになる...」

「うむ...」高杉が、うなづいた。

「それから、聴視料の拒否・保留は、さらに“強化”すべきでしょう。 “NHKの健全化

は、日本健全化のバロメーター!”です。それだけ時代が加速します。1日も早く、健

全で透明な“新・民主主義の時代”が来て欲しいものです」

 

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「はい...そうですね」茜が言った。「...結局、どうなのでしょうか、塾長...どうし

てこんな、浅はかな事になったのでしょうか?」

「浅はかにも...」高杉は、茜の言葉を引き取って言った。「司法・立法・行政、そして

マスコも、時代の波にのみこまれたのでしょう...

  そして、“経済至上主義”に溺れ、みな“心は商人(あきんど)になり、“清と濁を合わ

せ呑む”ようになり...“濁”“悪”が公然とはびこったのでしょう...この国家が、

社会体制の基幹である動脈から次第に腐り始めたのです。そして、ついに、システム

ダウンしてしまったという事です

  日本国民は、とんでもない“妖怪”に、国の舵を任せてしまっていたと言うことです。

己の欲望のままに動くような政治家に“権威”を感じ、“濁”を社会に受け入れてきた

事が、そもそもの間違いです。そして今、その人たちは、“憲法改正”をしようとしてい

ます...」

「そして、」と、茜が鋭く言った。「“未曾有のモラルハザード社会”に突入しながら、

れを助長したのが、小泉・内閣の最大の罪です!これは、“歴史的な大罪”だと思い

ます!」

「そうだね、」津田が言った。

“モラルハザード”は、上の方から下へ広がったのは確かでしょう...」高杉は、津

田に言った。「だから、始末が悪い。上の方は、全く処罰されないわけです。

  これでは、モラルハザードは終らないでしょう...案の定、だらだらと長く続いてい

ます。そして、そのうち、この国の文化全体がおかしくなってきたわけです...」

「塾長は、どうしたら言いと?」支折が聞いた。

「うーむ...

  やはり、編集長をはじめ、皆さんが言うように、“国民が立ち上がり”、その“国民主

権の戦略的展開”によって、この未曾有の国難の舵を切っていく...それしか、ない

と思いますね...いずれにしろ、“国民の覚醒”が、“新・民主主義”の時代を建設し

ていくわけですから、」

「はい、」

 

「ええ...」支折が言った。「実際に、この国の文化を変えていくには、“国民参加

型・評価システム”の確立が必要になります。それは、“ロードマップ”の方で考察し

ています...」