急行はまなす写真・旅行記2

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12/23(祝)

札幌は晴れていたが雪景色だった。ローソンで食料を買い、7:04発の特急スーパーおおぞら1号釧路行きに駅弁を買って乗り込む。空いていた。振り子式の車両とのことで、車両の先頭付近に「furico283」と書かれていた。

 途中、異音がして何だろう?と原因を探していると、通りかかった車掌が「どうしました?」と聞く。「変な音がするので・・・」というと、「そうですね、申し訳ありません。直さなくては行けません。他の席に変わっていただいて結構です」と言われ、少し離れた席に替わった。釧路には10:52着。

 釧路では11:03発の快速ノサップ根室行きに乗る。クロスシートで車窓を見る。根室13:09着。納沙布岬行きのバスが出ていくが、時間がなくて乗れない。駅前の喫茶店でコーヒーを飲み、15:50の釧路行きで引き返す。今乗ってきた車両だが、今度は普通列車。釧路16:13着。

 釧路には95年に来たときも降り立ったが、覚えているようなないような。。。ここから徒歩20分のユースホステルまで行ったのだが、全く道は思い出せなかった。本屋で立ち読みし、17:15釧路発の釧網本線川湯温泉行き。乗ってビックリ。一両のキハ54ワンマンディーゼル車だが、なんと簡易リクライニングシート車なのだ。釧網本線は観光客も多いからこうしたのか。ただし、回転はしない。高校生対策と思われる。回転して独占される恐れがあるからだと思う。

 17:56塘路駅で降りるも真っ暗。なんとかユースホステルに辿り着く。釧路湿原とうろユースホステルと言い、宿泊者は私含めて3人。みんな男性。ユースホステルとしては宿のグレードは非常に高く、各部屋に洗面所があり、2階建てだが1階、2階共にトイレがある。しかも、3人が別々の部屋に通されたのだ。このような経験は初めて。通常、ユースホステルというのは部屋が空いていても、1つの部屋に通されて相部屋となるもの。ユースホステルの方針にもよるのだろうが。お陰でゆっくりできて感謝している。
 他の旅行者と夕食を共にし、談話室で話し、情報を交換する。このユースホステルは開館以来の宿泊者の写真を毎日撮り続けてアルバムにしており、ついつい夢中で見てしまった。日本ファッション史(大げさ)を見る思いだった。98年まではみんな髪が黒いのに、99年から茶色くなり始め、00年以降は若い人はたいていが茶色くなってしまっている。

12/24(金)クリスマス・イブ

 翌朝は早起きして、他の旅行者の方と塘路湖に行った。凍結しており、湖の上を歩いた。朝食を食べ、塘路駅でお互いの旅の無事を祈りつつ、それぞれの行く列車に乗ったのだった。

 私は9:36塘路発網走行き。幸い座ることができた。昨日のユースホステルのオーナー氏の話では、十勝地方は意外と雪は降らないが、釧網本線の川湯温泉と緑の間の峠で気候が変わり、緑以北では雪が多いとのことだった。果たして、川湯温泉を過ぎるとトンネルがあり、トンネルを抜けるとそこは雪国だった。塘路も降ってはいたが、こちらの方が雪が多い。オホーツク海を拝みつつ、網走着は12:06。

 網走では改札外には出られない。95年に来たときもそうだった。いつか出てみたいが。次の列車は12:09網走発遠軽行き。通常のキハ40。

サイドボードに何か書いてある。見てみると・・・

「マイタウンはまなす」?なにそれ?時刻表にもそのような列車名はないし、アナウンスでも何も言わない。ただの普通列車遠軽行きである。謎である。

 ちなみに、3分乗換で旅行を続けるなど、地域によってはほぼ不可能の行程であるが、北海道は全車トイレ付きであるので大丈夫なのだ。北海道は普通列車であっても次の駅まで30分なんてこともあるので、万一天候不順で閉じこめられないとも限らず、どんなローカル線の普通列車であっても、トイレが付いているのだ。これはありがたいことだ。中国地方のローカル線旅行とは一番異なるところである。

 雪景色を眺めつつ、13:15北見着。北海道第2の都市と言われるだけあり、駅前は開けている。駅前の東急百貨店のカレーととんかつの店でカツカレーを食べる。北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線に乗る。

 北見駅の北海道ちほく高原鉄道の事務所。

14:28の池田行きは、なんと!こんな列車でした。銀河線にちなんで銀河鉄道の鉄郎、メーテル、車掌さんが描かれていた。

 第3セクターには珍しく、車内に自販機があった。買っている人はいなかったが。。。

 車内にもこのような絵が。

 一両のセミクロスシートのディーゼル車は、ほぼ満員の客を乗せて動き出した。「なんだ、こんなに需要があるのに廃止するとはけしからん」と思った。しかし、置戸で大半が降りていった。陸別ではほぼガラガラ(4人ほど)になった。池田の手前で10人ほど乗ってきた程度だった。池田17:34着。

 根室本線の普通列車芽室行きに乗る。17:40池田発で1つとなりの利別へ。利別は17:45着。今晩の宿は池田北のコタンユースホステル。駅から徒歩5分ほど。雪道の中を身長に歩いて辿り着いた。

 ここの宿泊客は、私を含めて2人。ご一緒した男性は、東海地方から来られて青春18きっぷで北海道を一ヶ月ほど掛けて回るという凄い方。なんでも、旅先でミスタードーナッツのカードを集めるのが趣味だそうだ。このユースホステルのオーナー氏は旅人とのつながりを非常に大切にしている方とお見受けする。夕食・朝食共に我々と一緒に話をしながら食べた。今日がたまたまなのか。もし、毎日これをしているとしたら、大変なことだ。家族との時間もあるだろうに。。。

 たいていのユースホステルは、食事の前後に顔を出すものの、食事自体は旅人だけで食べされるのが普通。夜のミーティング等は(ないところも増えたが)旅人に付き合うものの、食事時間くらいは自分の時間としているところが多いはず。しかし、ここのオーナー氏は北海道の情報を提供しつつ、旅人の話も聞いて、一緒に食事をするのである。ご自身も旅行が好きとのことだが、仕事とは言え、非常に頭が下がる。お陰でとても楽しく過ごせた。

 オーナー氏の家族は夫婦と9歳の男の子が一人。こいつがまたやんちゃ坊主であった。このご家族とミスド好きの旅人とクリスマスケーキとシャンパンを頂き、クリスマスイブの夜は終わった。

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