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会社紹介Q&A


Q. 何をしている会社ですか?
 まんさく工房は障害を持った方のための福祉用具の製作・販売・コーディネートを行なっている会社です。
 利益は製作したものや既製品の販売から得ているので「製造業」または「小売業」になりますが、実際の仕事内容は「医療」「福祉」の色合いが強い会社です。
Q. どんな製品を扱っていますか?
 私たちに提供可能な福祉用具であればどんなものでも製作・販売・コーディネートしていますが、実際には車いすや座位保持装置といった『座位』に関わるものの提供がほとんどです。
 既製品をそのまま使ったりもしますが、一人ひとりの状態に合せて作るオーダーメイドのものが中心です。部屋の中で使うように木製のフレームの車いすなども作っています。
Q. どんな人が利用しているのですか?
 「福祉用具」や「車いす」というと多くの方が「高齢者」を思い浮かべるようですが、私たちのユーザーは身体障害を持つ方がほとんどで特に子どもさんが9割以上です。
 身体障害といってもさまざまですが、歩行が困難な方や自力で座ることが難しい方が私たちを利用されます。からだの変形、過剰な筋緊張や、反対に力が入らなくなる低緊張のために姿勢がうまく保てないなど、少し前なら「寝たきり」とされてしまう方々が多くいます。
 からだの変形や筋肉の不具合は内臓にも負担をかけ、食事や呼吸、生命維持にも影響します。その意味で私たちには、移動手段としての車いすというより、よりよい姿勢を維持するための器具としての車いすを求められるケースが多いです。
Q. なぜ『座位』が重要なのですか?
 人間は刺激(情報)を受けることで成長を促されるとされていますが、寝たきりでは刺激が入りづらくなります。刺激を得るには「頭部を起こす」「顔面を前方に向ける」こと、すなわち『立位』や『座位』が重要なのです。
 それに人が活動するためには、あるいはよいコミュニケーションのためには、「前を向く」「人と顔を合わせる」、顔を起こせた方がいいですよね。立てなくても座った姿勢であればできることが増え、明るい気持ちになります。
Q. どのように依頼されますか?
 ご本人やご家族からの場合もありますが、医学的な見地に立った内容が強いため、病院や福祉施設のドクターやセラピストからの依頼がほとんどです。そのため打ち合わせや納品はほとんど、病院や福祉施設で行なっています。
Q. どのように作っていきますか?
 「どこを支えるとからだが倒れないようになるか」「どんな姿勢だと呼吸や筋肉などの不具合が起こりづらくなるか」「姿勢を保つためにはどんな方法や素材を使うべきか」などをドクターやセラピストと一緒に考えます。もちろん利用されるご本人やご家族からの意見も聞きます。そして一番よいと思われる『座位』を取る方法を決めます。それはからだにピッタリなウレタンクッションを彫り込むことだったり、ハンモックのように張り調整で合せ込むことだったり・・・。そんな『座位』を車いすにするのです。
 姿勢の方針や製作内容が決定したら書類申請をします。ほとんどの方が制度を利用して作成するからです。
 申請が通ったら製作に入ります。ウレタンを彫ったりベルトやカバーを縫製したり、木を切ったり組み立てをしたりして作ります。時には「採型」といって、利用する方の姿勢(背中とお尻)をセラピストと一緒に型どりをしたりもします。
 完成したら病院や福祉施設で、ドクターやセラピストと一緒に仮合わせを行ない、最終調整して納品となります。
Q. 福祉用具ってなにかと高価ですよね?
 私たちが提供するものも高価なものだと数十万円となってしまいます。そのため、公的福祉制度等を利用して購入される場合が多くなります。制度を利用するには「身体障害者手帳」が必要です。
 制度を利用する場合、児童なら整形医の「意見書」と呼ばれる処方箋が必要で、大人なら障害者更生相談所(或いは最寄り役所)の許可が必要です。また制度によっては市町村独自で援助決定出来るものもあります。
Q. 作った車いすなどはどれくらい使い続けられますか?
 公的制度の条件に『5年以上経たないと新規では作れない』、『修理は半年以上が望ましい』などといった制限枠があります。
 それでも人のからだなので常に同じ状態はなくて、日によって座れるときと座れないときがあったり、入院など体調や環境に大きな変化があればからだの変化も大きくなります。当然成長は大きな変化の要因です。どんどん合わなくなる人もいれば何年も長く使い続けてくれている人もいます。
 だからどれくらい使えるかはケースバイケース。大事なのは納品後もチェックを欠かさないこと。まんさく工房ではセラピストと協力しながら、からだの変化に応じた調整、納品後の確認や話し合いなどのアフターケアも大切にしています。
Q. 仕事はどこが大変ですか?
 ケガや病気など障害を持つ原因は様々で症状も種類も様々なのは当然ですが、例え病名や年齢や性別が同じだったとしても同じ症状の方は一人もいません。合併症、呼吸や摂食にも重大な影響を及ぼし生命維持にも関わる症状の中、変形のこと、筋緊張や低緊張のこと、呼吸や摂食にも考慮しながら姿勢などを考えます。どのようにサポートすれば安定した座位がとれるか、または日常生活でリラクゼーションがとれるかなどをイメージするコーディネート能力が必要とされます。
 生活環境や利用理由もそれぞれですから、「どんな生活環境で使うのだろう」「どんな利用状況なのかな」なども踏まえなければなりません。また制度利用もするわけですから、ある程度の福祉的な勉強も欠かせません。
 製作は一人ひとりに合せて行なうので、同じようでいて毎回違うものを作ります。手作りなので縫い目が下手だったり時間がかかったりもします。でも使ってくれる方は長い時間、自分のからだの一部のように使うことになるので、出来るだけ見栄えのいいものにしたい。また今不便だから依頼されているので、出来るだけ早く納品をしたい。
 ・・・と、医療・福祉・製造といった職種の技量を浅いけど広く求められることが一番大変かな。人のからだが相手の仕事なのでうまく行かないことも多くあって、いつも「もっと成長したい」って思っています。
Q. 何がうれしいですか?
 それはやっぱり「楽になった」「便利になった」っていわれたら天に昇っちゃいます。
 ほかにも、姿勢保持がうまく行くと段々座り方が上手になって、それが理由でもいすが合わなくなるのですが、それは本当にうれしいです。実はコンセプトが変わってしまった調整ほど大変で、業者泣かせではあるんですけどね。
 成長と共に上手に座れるようになり、私たちのサポートが必要なくなることがあります。とても嬉しいことですが、少し寂しいような気持ちもあります。

お問い合わせはこちら//0224-24-2648


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0224-24-2648
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