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「人間が好き―アマゾン先住民からの伝言」長倉 洋海(福音館書店 1996/10)

■人間■

動物に近い生き方をしながら、人間として、世界を受け入れて生きていく人々を記録した写真集。
ブラジルの先住民たちが白人の抑圧に抗して立ち上がったことを契機に、アマゾンを訪れた戦場カメラマンである著者による写真と文が集められています。
裸で暮らし、森を貯蔵庫とし、動物と同じように暮らしていく一方で、言語能力や意識・心を持つ人間であっても、自然の一部であると認識しながら生きている、本当の人間の生き方が伝わってきます。
残念ながら、すでに衣服が持ち込まれたているのか、日本で出版する関係上、性器を映さないために着衣を意識したのかは不明ですが、伝統的な姿のままではなくなっている写真のほうが多数です。
しかし、手元に置き、随時参照しながら、人間の本来の生き方を振り返りたい一冊です。
なお、本書では、裸体に装飾を施す理由を、動物や鳥のように美しくなるためとされている点も重要であると思われます。

本書から


人間はとりのように 静かに地球を 通りすぎていくことができます
どうして 自分の足跡を記念碑などの形にして 残そうとするのでしょう
人間をふくむ宇宙そのものが すばらしく 偉大な創造物なのに - 95ページ


死ぬときも 生まれてきたときと同じように
なにも 特別なことはおきません
生も死も 祖先とつながる川の流れの一部なのです
ですから 死をおそれることはありません - 82ページ




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「ルビリン」は東山動物園にいたアムールトラの名前です。土手で出会った子猫を迎え入れ、「るびりん」と命名しました。

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