デジタル電圧計の製作 (秋月電商のキット)


自作もいろいろ始めると色々な電圧が必要になる事がある。私の安定化電源は幸いな事に15vまでの可変電圧電源なので欲しい電圧は一発で実現出来る。ただし安定化電源に付属している針式の電圧計では正確な電圧が分からない。都度デジタルテスタを接続すれば正確な電圧が分かるがそれも面倒だ、という面倒くさがり屋にとっておきのキットが秋月電商から出ていたので早速作ってみた。

デジタル電圧計キット(1800円)


キット自身はデジタル温度計とかなりの部品が共通のため製作マニュアルはデジタル温度計のそれと共用出来るようになっている。部品はLCDとIC(A/Dコンバータ)が各1個で、後は若干の抵抗、コンデンサ、それに調整用の多回転半固定抵抗、といったところ。


ディフォルトで200mVの測定が可能だがキットに付属する分圧用抵抗器(何本かの抵抗)を組み合わせる事により最大で2000vまでの電圧測定が可能(ただしこれはスイッチの耐圧に依存するとの由)らしい。ロータリースイッチなどを上手く使用すれば2000v、200v、20v、2v、0.2vと測定レンジの可変が出来そうだったが、とりあえずは15vまでの安定化電源の電圧の監視が出来ればいいので、私は20vの測定レンジ固定としてみた。

電池は006Pの9v角電池1個。これだけで連続通電しても4ケ月は運用可能との事でなかなか省エネ。必ずしも常時電圧を監視する必要がないので電源スイッチをつけてみた。

(完成したデジタル電圧計) (安定化電源につけてみた。これで
いつでも電圧が読め、便利)

製作自身は詳細なマニュアルを参考にすれば不器用な私でも1時間もかからずに完成。マニュアルによると注意点は最下位桁の動作が不安定になるのを防ぐために金属ケースに入れる、とのことである。金属ケースの加工は面倒くさいなぁ。折角透明のアクリルケースが付属しているのだし・・。

キットに付属のアクリルケースを用いる際にはシールド効果をあげるために付属の導電シール(ただの銀紙)をグランドにつなげろ、との事だ。相手がただの銀紙なのでハンダづけもままならず、私は卵ラグ板によるネジ止めをしてみた。こんなものでも充分効果があったようで、動作は安定していた。ジョンソンターミナルを測定端子としてケースにつけてみた。

実際に定電圧電源につなげてみる。電圧計のスイッチは必要な時だけ入れるようにする。問題無く動作する。電圧を動かしてみると追随して電圧表示も変わる。これでいつでも電圧が読めてなかなか便利そうだ。

初心者でも充分実用になるキットである、と実感した。

(終り)
Copyright : 7M3LKF,1998/1/8