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【斜体で書かれている部分】 はみくりんのコメントです。
メキシコシティには2日滞在し、テオティワカン遺跡と人類学博物館を見物する予定である。人類学博物館は月曜日が休館日なので、今日行く事にする。しかも日曜日は入館料が無料になるので丁度良い。ホテルを出て、レフォルマ通りに出れば、ペセロという乗合タクシーに乗れるはずだ。通りに出て歩いていくと、バス乗り場らしきものがあったので、そこに立ち、Chapultepecと書かれた小型バスに乗る。みくりんが「Museo?」と運転手に尋ねると、首を縦に振っている。大丈夫そうだ。料金は1.5ペソ、終点まで乗る。バスターミナルのようなところだ。地図を見てみると地下鉄の駅らしい。
【地下鉄の駅は屋台に埋まっていて見つからなかった】
屋台もたくさん出ており、かばんや洋服、食べ物など、いろいろなものが売っていた。当然タコスもあったが、まだ勝手がわからないので、近くにあった店に入り、朝食を取る。朝食は、Tortasというサンドイッチのようなものにした。メニューは壁に、「Japoness」、「Mexican」、「American」等と書いてあり、その下にスペイン語で何やら書かれている。Tortasの種類が国名で、その下に中の具が書かれているようなのだが、スペイン語であるため、何が入っているのかまったくわからない。しばらく二人で悩んだ後、私は無難そうな「Japoness」にした。みくりんは辛い物好きなので、「Mexican」を選んだ。席について待っていると、直径20cmくらいのサンドイッチが出てきた。中の具も鶏肉、アボガド、チーズなどがたっぷり入っており、うまそうだ。テーブルの上には、縦に切ったライムと、緑色のサルサ・ソースが置いてある。上のパンを一度取り、サルサをかけて食べる。辛いけど、うまい。Tortas12ペソ、ペプシ4ペソで一人16ペソだった。
朝食を済ませた後、人類学博物館に向かう。歩いていくと、公園の入り口のようなものがあったので、ここだろうと思い入っていく。しばらく歩いていくと、周りに屋台が目立ち始めた。マンゴーのようなフルーツを丸ごと皮をむいて串に刺し、食べやすいように松ぼっくりのような切れ目を入れた物や、タコス、トルタス、キャラクターのお面などが売っていた。このフルーツの串刺しには、唐辛子のような赤い粉がかけられていた。この粉は、屋台で山盛りにして売っていたり、とうもろこしを茹でたものにかけられていたりして、いろいろなところで目に付いた調味料だった。どんな味がするのか気になっていたので、試してみようと思っていたのだが、結局食べ損なったまま帰ってきてしまった。
おもちゃを売っている屋台では、ドラゴンボールZや、セーラームーンのお面や、人形があった。メキシコの子供にも人気があるらしい。ホテルで見たテレビでも、ケーブルテレビでアニメ専用チャンネルがあり、ドラゴンボールZや、らんま1/2などの予告編がやっていた。その他にはアメリカ物のアニメが多かったが、どこへ行っても日本のアニメは人気がある。ある屋台では、子供の顔の写真を撮り、ドラゴンボールの衣装を合成して売っているものもあった。それにしてもメキシコ人は子供をかわいがる。公園にきている子供連れには、子供の顔に、歌舞伎のくまどりのような化粧をしている人が目立った。(写真左側の小さな女の子に注目!、よく見えないかもしれないが、猫っぽいメイクをしている。)当然洋服も目立つものを着せている。独立記念日が近いせいかもしれない。
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また歩いていくと、人だかりがあったので近づいてみると、そこでは二人のピエロがパフォーマンスをしていた。近づいて見ていると、何やら二人がこちらを向いてポーズを取っている。みくりんの持っているカメラに反応したようだ。そしてみくりんはというと、隣にあった香辛料の屋台の写真を撮っていた。 |
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ピエロに気づいていないみくりんをつつき、ピエロの写真を撮ってあげると、ピエロが声をかけてきた。「Do you speak English?」と聞かれたので、みくりんが「Yes!」と答えると、ピエロは自己紹介をはじめた。一人が「I'm Bill Clinton, and he is Monica Lewinsky」(注:スペルは適当です。)周りの人がどっと笑う。アメリカでは、クリントンの不倫疑惑をジョークの的にした人形などが売られていると聞いていたが、ここでもクリントンは笑い者になっていた。さらに、「Are you japanese?」と聞いてきたので、やはり、「Yes.」と答えると、今度は「I'm Bruse Lee」「I'm Jacky Chen」ときた。彼らは、日本と中国、香港の区別がついていないようだ。 |
二人のピエロに別れを告げ、今日の目玉、人類学博物館へと向かった。今日は日曜日なので、入場料は無料だが、カメラを使用する場合は別料金で、20ペソ取られ、撮影許可のシールを貼られる。この時に、このカメラは使わないと言えば払わなくて済む。
【日本やアジア以外のどこの国へ行ってもそうだが、疑って仕方のないものは疑わない。カメラは持っていても使わなければ本人の良心にまかされているのだ。例えばヨーロッパの美術館の絵画などは、手を伸ばせば触れる位置に展示してある。キリスト教の国なのだ。当然メキシコ人はカトリック教徒が大半を占めている】
入ってすぐの中央広場には大きな噴水というか滝があり、涼しげである。中には現地の学生らしき人がたくさんいて、熱心にノートを取っていた。展示品は地域別に別れており、全部じっくり見ていくと、3〜4時間はかかるほど大きな博物館だ。展示内容については、ガイドブックなどに詳しく出ているので、割愛する。途中で、館内にある喫茶店で休憩をとる。ミルクセーキ、コーラ、フルーツの盛り合わせ、ミネラルウォーター等を頼み、90ペソとちょっと高めだ。観光客価格なのだろう。
【トイレに入って気がついたことだが、ヨーロッパなどでは、公衆トイレが華々しく破壊されている。便器はないのでウンコにもこつがいる。ところがメキシコはその点(以外にも)どこのトイレもウンコが引っ込むことはなかった】
レストランを出た後、残りの展示品を見て、博物館を出る。改札のすぐ横にある売店により、自分の土産としてメキシコシティの地図を買った。みくりんは石棺の蓋に描かれている宇宙船の絵が載っていた本を買っていた。また公園を通って地下鉄の駅まで行く。夕方になったせいか、人がさらに増えていた。屋台も増えており、ビスタチオとかぼちゃの種を買って食べながら歩く。駅に近づくにつれてさらに人も増える。自分の顔に石鹸を塗って、石鹸の実演販売をしている人や、日本でも流行っていた、操り人形(売り手の仲間が細い釣り糸で人形を動かすやつ)を売っている人もいて、大賑わいだ。途中煙草を切らしたみくりんが、屋台で煙草を一本買う。メキシコではタバコのばら売りもしているようだ。マルボロ一本1ペソと少し高めだが、どうも少し特殊なタバコらしい。人の流れに乗って歩いていくと、地下鉄の駅に出た。地球の歩き方には地下鉄には乗らないほうがいいと書いてあったが、ここから東バスターミナルまでは乗り換えなしでいける。気をつけて行けば大丈夫だろう。地下鉄は1.5ペソで乗り放題だ。切符を買って電車に乗り込む。メキシコシティの地下鉄はスペイン語の読めない人 への配慮だろうが、駅すべてに駅を象徴する絵が割り振られており、車内にはその路線の駅の絵を順番に並べた案内板が張られている。さらに、路線ごとに色分けされており、ほかの路線と乗り入れている駅は斜めに二色に塗り分けられており、とても単純でわかりやすい。もし今後地下鉄が発展して、5路線くらいが乗り入れるターミナル駅ができたら、とてもカラフルな絵になることだろう。車内ではそれなりに気をつけてはいたが、別に危ない気配はなかった。少し、珍しいものを見るような視線を感じた程度であった。
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SAN LAZAROという駅で降りる。東バスターミナルは、TAPOとも呼ばれておりとても大きいバスターミナルだ。すぐ隣にメルカド(市場)があったので、探検してみる。雑貨や、みやげ物、かばん等のほか、居酒屋、食べ物屋もある。ここでジュースを飲み、布袋を買う。今回の旅には、バックパック一つで来たため、ホテルに荷物を置いてきたときに小物を入れるかばんが無かったのだ。背負い用の紐もついており、カメラや、ガイドブックなどを入れてもまだ余裕がある。折り畳めばバックパックの中にも入り、荷物にならない便利なものだ。これで値段は25ペソ。それでも最初の買い物だったので、とりあえず「Mas barrart!」(もっと安く!)といってみたら、さすがにいやな顔をされた。考えてみれば、325円である。いくらメキシコでも高くはないはずだ。 |
その後、バスターミナルでテオティワカン行きのチケット売り場を探すが見当たらない。ティワカン行きという表示はあったが、どうも違うようだ。インフォメーションで、テオティワカン行きのチケット売り場を聞いてみると、ここではなく、北バスターミナルから出るらしい。北バスターミナルは地下鉄で2回乗り換えたところにあった。東バスターミナルに比べるとだいぶ小さなターミナルだった。テオティワカン行きのバスは15分毎に出ているらしい。予約するほどの混みようでもないので、明日の朝チケットを買うことにする。ここのスナックコーナーで食事を取り、ホテルに戻る。途中LA RAZAという駅で乗換えなくてはならなかったのだが、ここの乗換えが実に遠い。延々と10分ほど歩かなければならなかった。時間の無い人はタクシーを使ったほうがいい。
HIDALGOという駅で降りると、地下街に人が集まっているTortasの屋台があったので、近づいてみる。大きさは普通のハンバーガーくらいで歩きながら食べられるようだ。その場でホットサンドにして渡してくれる。やはり人が集まるだけあってうまかった。外に出ると、もうあたりは暗かった。朝も見かけたが、防弾チョッキを着て、小銃を持った警官が立っている。やはり治安が悪いのかと思ったが、一人で歩いている女性もいたので、それほど危険でもないのだろう。朝は殺風景で人もあまり歩いていなかったが、この時間は道路に屋台などが出ていて、にぎやかになっていた。あたりを散策してみたかったが、一日歩き回って疲れていたので、とりあえずホテルに戻る。
部屋に入り、今日の記録をつけていると、みくりんが「ビールを買ってくる。」と出て行った。ベッドに転がり、明日行く予定のテオティワカンのページを読んで待つことにする。と、なぜか電話が鳴っている。「なぜ電話が鳴るんだ?ここにいることは誰も知らないはずなのに、なぜ?」と、不審に思いながら電話を取る。スペイン語がわからなかったので、とりあえず、「ハロー」と言ってみる。「もしもし、土肥さん?」あれ、みくりんの声だ。起きて待っていたつもりだったが、いつのまにか寝てしまったらしい。帰ってきて部屋に入れなかったみくりんは、下のバーで時間をつぶしていたが、なかなか起きなかったので電話したそうだ。やはり疲れていたのだろう。眠っていたことにも全く気がつかなかった。みくりんに悪いと思ったが、下のバーで楽しいおしゃべりをしたと言っていたから、まあ、良しとしよう。それにしても、英語ができるというのは本当にうらやましい。シャワーを浴びて改めて眠りにつく。
本 日 の 出 費 | ||
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項 目 | まこと | みくりん |
HOTEL FRIMONT (ツインもう一泊) |
80ペソ | 80ペソ |
ホテルのチップ | 5ペソ | 5ペソ |
市バス代 (ホテル〜チャプルテペック公園) |
1.5ペソ | 1.5ペソ |
TORTAS屋にて トルタス12、ジュース4 |
16ペソ | 16ペソ |
博物館のカメラ使用料 | 10ペソ | |
メキシコシティの地図 | 25ペソ | |
パレンケのガイドブック | 25ペソ | |
博物館内の「Cafeteria Museo」 | 45ペソ | 45ペソ |
公園で買った ビスタチオ、かぼちゃの種 |
5ペソ | 5ペソ |
公園で買った たばこ |
1ペソ | |
地下鉄 | 1.5ペソ | 1.5ペソ |
市場で飲んだジュース | 2.5ペソ | |
市場で買った袋 | 25ペソ | |
北バスターミナルにて夕食 (ブリトー8.5、ミネラルウォーター5) |
13.5ペソ | |
北バスターミナルにて夕食 (ブリトー8.5、ビール4) |
12.5ペソ | |
地下鉄 | 1.5ペソ | 1.5ペソ |
Hidarugo駅地下のトルタス | 5ペソ | 5ペソ |
ビール+たばこ代 | 22ペソ | |
合 計 | 226ペソ | 231ペソ |
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