タイトル 無敵鋼人ダイターン3
放映年 1978〜79年
放映話数 全40話(+再放送4話)
超シリアスものの「ザンボット3」の後番組として放映、そのあまりのギャップにぶっ飛んだ。メインキャラを塩山紀生、敵キャラを小国一和がデザイン。監督:富野喜幸、メカは大河原邦男

声の出演:鈴置洋考、井上瑤、水野カコ、北村弘一、白石冬美、山内雅人、信沢三恵子など

ものすごく顔色が悪い(笑)コロス。ドン・ザウサーへの愛ゆえに人類をメガノイドに変えようとする一途さを感じた

 コロスとドン・ザウサーって、ラナとラオ博士じゃん…とつまらぬことから書き始めるが、本作「無敵鋼人ダイターン3」は先日お亡くなりになった鈴置洋考さんの代表作でもある。もちろん、ガンダムのブライト艦長はもっとメジャーなのだが、当時のアニメオタクとしては、やはり彼といえば波乱万丈を挙げたい。ザンボット3で涙を絞るだけ絞った富野監督が、一転、超能天気なアニメを作り上げたのだ。主人公の万丈は、お金持ち。しっかりものの執事はいるし、ブルネットと金髪の美女二人に囲まれている。滅私奉公の果て、命を落としていったザンボット3の皆様方とは大違いだ。なにせ、主題歌からして「涙はない、明日に幸せあるだけ〜」でカムヒヤ〜なのだ
 最終回、万丈は戻らず、それぞれ散っていく仲間たち。だが、それがどことなくさらっとして、明るい。アニメの中の別れは、非常に前向きであった。だからこそ、万丈の鈴置さんも、レイカの井上さんも(こちらはブライト艦長とセイラさんか)すでにこの世の方ではないかと思うと、悲しい。我々の世代のお馴染の【声】だった方が次々と亡くなってしまった。富山敬さん、山田康雄さん、塩沢兼人さん、高橋和枝さん…山内雅人さんもそうだ。だが、反面、お歳を召しても現役でご活躍の方も多い。サザエさんの面々や、鬼太郎(初代)の面々。鬼太郎などは田の中さんや大塚周夫さんは70歳を超えてもまだお元気だ。もちろん主役の鬼太郎@野沢雅子さんもばりばりの現役。他にも八奈見乗児さんや、青野武さん、納谷悟朗さんなど、多くの方がお元気でご活躍されている
 アニメブームまっただ中、そんな時代に生きてきた。ヤマトがブームとなり、アニメージュなどのアニメ雑誌が創刊され、同人誌やアウトなどがもてはやされ。アニメの草創期から一番面白い時期をリアルタイムで知っている世代かもしれない。いい時に生まれたよねえ、AKIRAくん&同年代のみなさん(笑)。アトムやケンからガンダム後数年まで。わたしのアニメ世界は、それがすべてかもしれない(2006.8.12)