タイトル サイボーグ009
放映年 1968年
放映話数 全26話
石森章太郎の人気漫画を、東映動画がアニメーション化。赤いマフラー、なびかせて〜と唄っていたが、モノクロであった

声の出演:森功至、白石冬美、鈴木弘子、曽我町子、永井一郎、増岡弘、野田圭一ほか

映画版(1966、67、80年公開)が3本ある。また、1979年、2001年とリメイクされている
わたしにとっての003は、東映っぽい絵柄の、とても日本的なフランソワーズ。映画版の声はジュディ・オングだった

 わたしが子供の頃は<ゴッコ遊び>をよくした。近所に住んでいるのは男の子ばかり。なりきり遊びをするときはヒロイン役を独占できた。忍者部隊月光ごっこの時は三日月、レインボー戦隊ロビンごっこはリリィ、そして009ごっこは003…おほほほほ〜わたしが紅一点よ、状態である。もしかして、女王様チックな性格が根づいたのは、この頃のヒロイン独占時代の影響かもしれない(笑)
 その003、名はフランソワーズ・アルヌール。バレリーナでおフランス人である。少女漫画の王道をいくようなヒロインは、意外につつましく、まるで日本的。インターナショナルな面々の中で、健気に任務を遂行していた。個人的にお気に入りのキャラは、002と004。子供の頃から渋い脇役好きとしては、当然の選択であろう。過去があって、どこか影のある、渋い声のキャラ(笑)009は格好良すぎなのだな〜
 
本作で印象的なエピソードは「ああ、クビクロ」。動物が絡む悲劇的な話には昔から弱く、大泣きしながら観た記憶がある。心ならずもクビクロと対決しなくてはならなかった009や003に感情移入したっけ。このモノクロ版のオープニングとエンディングは、わたしの頭にしっかり擦り込まれている。なにせ、クールなのである。「ワン、ツー、スリー…」とキャラクターが番号を言いながらぶわっと出てきて、最後の「009」からジャジャジャ〜ンと始まるイントロ、男性コーラスの主題歌まで大好きなのだ。子供の頃のわくわくした気持ちが、オープニングだけでも味わえる。また、エンディングの曲も秀逸。いつの日かふたたび、みんなでここに立とう…この曲と、鉄人28号のエンディング曲が、最近思わず口ずさむ曲なのである。何でだろう?(2004.6.13)