タイトル ウルトラマン
放映年 1966〜67年
放映話数 全39話
巨大ヒーローものの元祖で、未だに人気のウルトラマン。芸術とも言える造形の怪獣たちと魅力あるストーリーで、大人も子供もわくわくして見ていた。怪獣の造形はピカいち

出演:黒部進、小林昭二、桜井浩子、二瓶正也、石井伊吉(毒蝮三太夫)ほか

大好きな亡霊怪獣シーボーズ。怪獣なのに憎めない愛らしいキャラだった

 本作と言えば、ウルトラマンや科学特捜隊の人たちよりも、まず敵役の怪獣を思いだす。なにせ後世まで語り継がれるような名怪獣(笑)が多いのだ。思うままに綴っても、ベムラー、バルタン星人、グリーンモンス、アントラー、レッドキング、ガボラ、ギャンゴ、ドドンゴ、ペスター、ザラブ星人、テレスドン、ジャミラ、ゴモラ、ダダ、ウー、メフィラス星人、ジェロニモン、ゼットン…女子のわたしが(笑)これだけ覚えているんだから、どれほど印象的な怪獣が多かったということである。怪獣と一緒にストーリーも覚えている。ピグモンを殺した憎きレッドキング…あまりにも哀しい話の、元宇宙飛行士だったジャミラ…少女と心が通じ合っていたウー…
 中でも、シーボーズは一番のお気に入り。心ならずも地球にやって来てしまい、ただただ、怪獣墓場に帰りたい彼…地球人もウルトラマンも、何とか彼を帰そうと努力し、無事ロケットに乗せられご帰還…という、バトルがほとんどないストーリーだったが、子供心にシーボーズの愛らしい仕草は印象に残った。ウルトラマンに<じゅわっ!>とか言われ、いやいやしながらロケットに括りつけられる彼…なんだか、可愛かったなあ〜。何度見ても微笑ましい場面である
 ウルトラセブンは人間関係がドラマ展開に影響を与えていたが、本作はどうも人間の印象が薄いのである。ハヤタ隊員やフジ隊員もダンとアンヌの濃厚なイメージとは違い、影が薄い気がする。やはり、怪獣が主役だな〜、ウルトラマンは。我が家にあるがしゃぽんや食頑の怪獣達は、圧倒的にウルトラマンが多い。かめ夫など、ウルトラマンのフィギュアだと嬉々として買っている。それだけ魅力ある怪獣達は、昔子供だった大人に愛され続けている
 夜空を見て、星が輝くと、そこにシーボーズがロケットにしがみついたまま宇宙を回っている…そんな楽しい想像ができるのも、優れたおとぎ話であるウルトラマンを見て育ったからなのだろう。自分が生まれた時代を幸せなものだと思える一瞬である(2003.4.19)