タイトル アルプスの少女ハイジ
放映年 1974年
放映話数 全52話
ヨハンナ・スピリ原作の名作をアニメ化。カルピス名作劇場の代表的作品。監督を高畑勲、キャラクターデザインを小田部羊一(現任天堂)が担当。宮崎駿も参加している

声の出演:杉山佳寿子(ハイジ)、宮内幸平(アルムおんじ)、小原乃梨子(ペーター)、吉田理保子(クララ)ほか

ハイジとヨーゼフ。ヨーゼフがかたつむりを食べたときはハイジと同じくびっくりした(笑)

 小学生の頃、<アルプスの少女ハイジ>が大好きで何度も読んだ。スイスの風景、干し草のベッド、チーズを乗せたパン、降るような星…漠然とした風景を本作が見事に映像化してくれ、ますます憧れをつのらせたものだ。当時、一番行きたい国を尋ねられたら、迷わず<スイス>と答えただろう
 火に焙って、とろりととろけたチーズを乗せた黒パンが、どれほど美味しそうに見えたことか!山羊のお乳ってどんな味なんだろう。おばあさんに届けようとした白いパンは、どれほどふっくらと柔らかいのだろう…子供心にハイジの食べ物がどれもこれも美味しそうで、テレビを見ていてくらくらした。大人になって、山羊のチーズを食べる機会を得たときは(これが、ハイジのチーズだあ〜)と感激したものだった。ただし、山羊のチーズは苦手(苦笑)一口食べた途端、鼻先すぐに山羊の匂い!まるで、子供動物園の山羊の群れの中で、何かを口にしたような感じだった。チーズ、匂いがきついものや、味の独特なもの…苦手なんだよね…ちょっと酸味のある黒パンに、普通のとろけるチーズでいいや…わたしは(笑)チーズフォンデュもものによっては白ワインがきつくって、下戸のわたしはあえなくギブアップ…ふっ…憧れなんて…そんなものさ…スイスでは暮せないなと、大人になってすっかり夢のなくなった我が身を嘆く
 ハイジの後も、<フランダースの犬>、<母を訪ねて三千里>、<あらいぐまラスカル>、<ペリーヌ物語>、<赤毛のアン>と続いていく。<フランダースの犬>以外は全部見て、そして感動し、笑い、泣いた。<フランダースの犬>はあまりにも可哀相で未だに見ることが出来ない。いくらなんでも、あの人生は気の毒なのではないか?ほんのわずかなダイジェストでネロとパトラッシュが死んでいくところを見たが、もうだめ(T0T)やはり、ハイジのように明るく楽しい結末がよい。ハイジは世界各国で放映されている。わたしは最終回を香港で見た。ハイジが<あいや〜〜>とクララが立ったところを見て叫んでいた(笑)感動する場面だが、思わず笑ってしまった
 スイスの降るような星の下、干し草のベッドで眠りたい。ただし、山羊ではなく牛の乳とチーズを持参して(2003.2.18)