タイトル 快獣ブースカ
放映年 1966〜67年
放映話数 全47話
<ほのぼの〜>という言葉がぴったりの、快獣ブースカと子供たちが繰り広げる素敵な世界。今よりはずっと貧しいけど、精神的にとても豊だった時代。最近、昭和30年代の町並みを再現したスポットが人気だが、その懐かしさを感じさせてくれる

出演:宮本智弘、江戸屋猫八、大塚周夫、雷門ケン坊ほか。ブースカの声は高橋和枝

月を見上げるブースカ。かぐや姫のエピソードなんかかわいいお話だった

 ブースカの何が好き?と夫に尋ねると、彼は「仕草がかわいい」と言った。お話もどこか、のんびりとしたストーリーで、見ていると心がほかほかしてくる。LDボックスが発売されていた当時、高価なのと、LDプレイヤーがなかったことで購入を断念。DVDボックスが発売となり、昨年やっと見る機会を得た。わたしは何故かブースカをあまり覚えていない。だから、DVDで見たとき、とても新鮮だった。「これが、ブースカかあ…」と
 発明好きな少年、大作君がイグアナに栄養剤・クロパラを与え、ブースカ誕生。(え?イグアナ?)と誰もが思うはずだ。わたしは尻尾がくりくりしていたのと、体の模様でイノシシ(ウリボウ)がブースカになったと思っていた。だいたい、当時イグアナを知っていた日本人がどれほどいるのだろうか?なんとなく神秘的な響きがあったのか?
 大作たちとメチャ太郎たちで争いながらも、後味が悪くないのは、彼らが陰湿ではないからだ。たまには手を取って仲良くしたりもするし、助け合ったりもする。子供の世界にも仁義やルールがあって、当時の子供たちは<けんかの仕方>を知っていた。大人たちもそんな子供の世界を理解していたし、それを踏み越えそうなときはきちんと叱りもした。今など、下手に手を出そうものなら、隠し持ったナイフで刺されるかもしれない…嫌な世の中である。ブースカがアール星から戻ってきて、今の世の中を見たら嘆くだろうなあ…ごめんよ、ブースカ