タイトル 白いシリーズ
放映年 1973〜79年
放映話数 6シリーズ、全146話
「白い影」1973年 全14話、 「白い滑走路」1974年 全26話、 「白い地平線」1975年 全24話、「白い秘密」1976年〜77年 全25話、 「白い荒野」1977年〜78年 全26話、「白い巨塔」1978〜79年 全31話

ダンディな田宮二郎が主役を務めた白いシリーズ。医師(3シリーズ)、パイロット、ボクサー、雑誌編集長と演じた

クイズタイムショックでお馴染の田宮二郎さん。渋い方でした

 クイズタイムショックと言えば、田宮二郎さんである。ダンディという言葉がぴったりだった。映画での田宮さんはどこか気の弱そうなチンピラを数多く演じていたが(それがまた格好良かったが)1966年の大映製作<白い巨塔>ではTVと同じクールな医師、財前五郎を演じている。わたしが白いシリーズで印象に残っているのは<白い滑走路>と<白い巨塔>の2作品。なかでも、パイロットを演じた<白い滑走路>は印象深い作品だった。田宮さん演じる杉山機長の失踪したピアニストの妻。いつも指先だけしか出てこない。そして流れるピアノの曲…謎めいた雰囲気のその妻は、浅丘ルリ子さんが演じていた。う〜ん、ぴったり…機長に恋するスチュワーデス(今や死語か)に松坂慶子さん、杉山と魅かれあう同僚の未亡人は山本陽子さん。美しい女が三つどもえで、杉山機長を争っていたな。パイロットの制服がすごくよく似合って、母と二人ぽ〜っとなって見ていた
 <白い巨塔>はいろいろと曰くのついた作品。田宮さんが非業の死を遂げたあと、30、31話(最終回)と放映され、主人公の財前も劇中で死を迎える。現実と架空の世界が交差し、何とも言えぬ気持ちで拝見した。多感な時期だっただけに、あの事件は衝撃的でもあったし、またそれ故この作品は忘れられない作品となった。<白い滑走路>のメロドラマ的なものとは違い、もっとシビアでシリアスだった。「ただいまより財前教授の総回診を始めます」と言って、医師、看護婦がぞろぞろと歩いてくるシーンは(大学病院って…こういうのかいな)となんだか妙に印象に残った。財前の親友の医師、里見役の山本學さん(本当に真摯な感じ。役柄にぴったり)と太地喜和子さんがよかった。両作品ともDVD化されている。大人になって見直すのもいいかもしれない