タイトル 赤いシリーズ
放映年 1974〜80年
放映話数 6シリーズ、全143話
「赤い迷路」1974〜75年 全26話、 「赤い疑惑」1975年〜76年 全29話、 「赤い運命」1976年 全29話、「赤い衝撃」1976年〜77年 全29話、 「赤い絆」1977年〜78年 全28話、「赤い死線」1980年 全2話

他に「赤い激流」(1977年 全26話)「赤い激突」(1978年 全26話)「赤い嵐」(1979年〜80年 全18話)「赤い魂」(1980年 全25話)

70年代を代表するドラマシリーズ。苦境をじっと耐える百恵に何度も涙したなあ…

 <赤いシリーズ>が放映されたころ、ちょうど多感な時期だった。山口百恵ちゃん演じる主人公にどっぷりと感情移入をし、このどこか不幸の香りが漂う乙女の運命をはらはらしながら見守ったものだ。<赤いシリーズ>脇を固めるメンバーが豪華である。三国連太郎、岸恵子、左幸子、池部良、草笛光子、田村高廣、松田優作(敬称略)…芸達者な方が多い。「赤い疑惑」、「赤い衝撃」の友和&百恵のカップルと、三国さんのすざましい演技&秋野暢子さんのイヤな女ぶりの「赤い運命」がお気に入り。それにしても、父親の病院で被爆したり、伊勢湾台風で赤ちゃんが入れ替わったり、恋人の拳銃で撃たれて半身マヒになったり…ありとあらゆる不幸が百恵ちゃんを襲う…その不幸なところから幸せを掴むのが、このドラマの醍醐味だった
 百恵ちゃん主演以外の赤いシリーズも、ぜひチェックしたい。大映ドラマの真骨頂「スチュワーデス物語」を彷彿とさせる怪作に出会えるだろう。中でも、「赤い激突」。バレエダンサー一家に起こった悲劇。母(松尾佳世さん)があることが切っ掛けで、脳に障害を持ち、植物人間になってしまう。夫でバレエ教師の宇津井健さんが、妻の手術の間中病院の廊下で踊りまくる…ストーリーの詳細は覚えていなくとも、このバレエを踊るシーンははっきりと覚えている。強烈だったもの…「赤い嵐」はあっという間に消えてしまったアイドル、能瀬慶子さん主演作。柴田恭兵さんの「し、しのぶちゃん」という台詞と、慶子ちゃんが突然切れて大暴れをし、急にはっと我に返った後「あ、わだじ、いば、なにが」(…と言うふうに聞こえた(笑))のキメ台詞。脇を固めた名優(緒方拳さん、淡島千景さん、松村達雄さんほか)もぶっとぶ若い二人の怪演だった。