タイトル サインはV
放映年 1969〜70年
放映話数 全45話
<東洋の魔女>が金メダルを獲ったことにより、バレーボールブーム。子供の頃、わくわくして見た番組が本作<サインはV>と<アタックNo.1>だった。キメ技は、稲妻おとしとX攻撃。稲妻おとしは真似をした(笑)VICTORYの綴りを覚えたのも、骨肉腫を知ったのもこの番組

出演:岡田可愛、中山仁、中山麻理、岸ゆきほか

さよなら、ジュン・サンダース。さよなら、范文雀さん

 2002年11月5日、ジュン・サンダース役の范文雀さんが54歳の若さでお亡くなりになった。ご冥福を祈るとともに、子供の頃大好きだった<サインはV>を取り上げようと思う
 本作と<アタックNO.1>は女子に人気の番組だった。なにせ、日本、バレーボールが強かった。女子は東京オリンピックの金メダルの後も銀、銀、金、銅と連続メダルを獲得していた。体操と並んで日本のお家芸だったのだ。男子もミュンヘンで金メダルを獲り、実業団バレーも大層な観客で埋まった。かくいう私も、友人と実業団バレーを観てきゃーきゃー言っていたクチである。好きな選手は…これを言うと思いっきり歳が分かるので(笑)控えよう
 さて<サインはV>である。朝丘ユミ@岡田可愛さん、名前のごとく可愛かった。椿麻理@中山麻理さんも今とは違って(失礼だが…)素晴らしく美人だった。そして、神秘的なジュン・サンダース@范文雀さん。母親と会いたいがためにアメリカ行きを夢見る女性。ハーフであるがゆえに、どこか屈折して、それが影となり、由美の明るさと対照的に描かれている。光と影が交差して繰り出すX攻撃…格好良かった。ジュンは番組の不幸を一身に背負っていた。骨肉腫となり夢の実現を前に、彼女は散ってしまう。ジュンは好きな役だったので、哀しかった。なぜ、彼女ばかりに不幸がやって来るのか…そんな理不尽な思いを抱いたものだ
 その後、范文雀さんは私にとって印象深いドラマ<君たちは魚だ>で色っぽい謎の女を演じていた。彼女と佐藤慶さんの絡みなんて妖しくって最高だった。大人っぽくって、色気のある女性。そんな女優さんだった。さようなら、ジュン・サンダース…