タイトル 陽炎の辻
放映年 2007年
放映話数 全11話
サブタイトルは「居眠り磐音 江戸双紙」。佐伯泰英原作。08年にパート2(12話)、03年にパート3(14話)、他に09、10年にスペシャルがある

出演:山本耕史、中越典子、近藤正臣、渡辺いっけい、小松政夫ほか

大好きな山本耕史くんの磐音さま。もう、奇麗で、強くて、カッコよくって。土方歳三に続く当たり役

 表紙にものすっごく耕史くんの磐音さまを描いたのに、何故か小部屋に収蔵していなかったのに今日気がついた(^_^;;;)。最近の時代劇では一番好きな作品かも…な本作、しみじみとしたいい味わいを醸し出している。小藩の家老の嫡男が、ふとしたいきさつで許嫁の兄を討ち脱藩。許嫁は家族のために身を売り吉原の太夫となり、自身も江戸の町で浪人暮らしをおくることになる。だが、そんな悲惨な運命も、彼の持ち前の気質のよさから、様々な人と出会い、助け、助けられ、彼の人生はお天道さまの下にある。江戸の町の人びとの人情、そして優しさがじんわりと伝わってくる良作。何よりも、基本ハッピーエンドを望む私には、悲劇の後に救いがあるストーリー展開が好き。磐音さまも許嫁の奈緒にも、それぞれ人生の伴侶が現れる。
 NHKの土曜時代劇の枠(以前の金曜時代劇、木曜時代劇の時代から)好きである。30分(以前は45分)の時間の中に濃密なストーリーが描かれている。近作でも「浪花の華〜緒方洪庵事件帳」や「咲くやこの花」なんかはとても楽しく視聴させていただいた。わたしのとても好きな「蝉しぐれ」もこのシリーズの枠であった。時代劇が映画では今年何本も製作されたが、TVの方はなかなかレギュラー枠がない。水戸黄門と、大河ドラマ、そしてこの土曜時代劇くらいしかもう地上波の枠はないんだものなあ…寂しい。ただ、時代劇専門チャンネルが、来年の新春にオリジナルの時代劇を製作、放映すると発表された。中村梅雀さん主演の「鬼平外伝 夜兎の角右衛門
」。素晴らしいことだ。頑張れ時代劇専門チャンネル、そして製作の日本映画衛星放送とスカパーJSAT。うちの姑など、時代劇専門チャンネルで日曜日の鬼平をみるのが楽しみ。地上波で時代劇を観られないがCSは時代劇花盛りである。義理とか、人情とかを学のは、もはや時代劇からなのかもしれない(2010.11.17)
追記:土曜時代劇の枠がなくなってしまうという、ちょっと悲しいニュースが入った。が、BSの方で新作時代劇の枠ができるという。NHKのこの時間のは短いながらも良作が多かっただけに、引き続きよい時代劇の製作をお願いしたい。BSの方でどのような作品を取り上げるのかも楽しみである(2011.1.25)