タイトル 必殺仕事人
放映年 1979〜81年
放映話数 全84話
必殺シリーズ第15弾。簪の秀が初登場。前作の視聴率低迷により、オーソドックスな作りに戻し、成功。その後、仕事人という名称が定着した。

出演:藤田まこと、伊吹吾郎、三田村邦彦、鮎川いずみ、山田五十鈴、木村功、中村鴈治郎ほか

主水さんはマフラー(笑)最近、会社の若い女の子がよくマフラーをしているが中村主水?と思ってしまう(笑)

 本作は本放送の時、もちろん楽しんでみていた。伊吹吾郎さん扮する浪人、畷左門とその妻子が健気に生きる様が好きだった。その妻子を演じていたのが小林かおりさんと水本恵子さん。小林かおりさんは現役の女優さんで、いまも時折テレビなどでお見かけする。で、美鈴ちゃんを演じた水本恵子さん。実はかめおの知り合いの奥さんなのだ。もちろん、そんなことは露知らず、彼らが結婚して間もなく、おうちに遊びに行った。その時、奥様が[実は…]と話し始めて、作品のビデオを見ながら裏話などを聞かせてもらった。彼女はそれだけで演技の道から退いたらしい。目の前に美鈴ちゃんがいて、仕事人をみてるって、どうよ(笑)なんだか不思議なシュチエーションだ。伊吹吾郎さんはとっても子煩悩で、すごく優しく接してくださったらしい。そう言えば、恵子って名前だったよね…なんてぼんやり考えていた自分…彼女の演じた美鈴ちゃんは、最終話で母親を殺害され、記憶を失ってしまう。可哀想な美鈴ちゃんの生末を、みな涙して観たものだ
 不思議な縁があるせいか、それ以降仕事人は必殺シリーズで好きなシリーズの中に入った(←単純)。本作は元締めが鴈治郎さん→山田五十鈴さん→木村功さんと次々と変更。レギュラーの入れ替えもあって、そう言う点では落ち着きのないシリーズだった
 今年、東山くん主演で[必殺仕事人2007]が放映され、高視聴率を獲得。必殺シリーズの根強い人気をみせつけた。東山くんの昼行灯ぶりはイケてる。でも、それ以外の…(以下自粛)。必殺も初期シリーズは非常に悲惨な話も多かった。レギュラーですら家族が殺されたり、命を失ったりと[殺し]という代償を自らの手で払わなければならなかった。中村主水一家のようなのほほんとした家が少数派で、畷左門も糸井貢も最愛の妻を失う。観る方も被害者の恨みを晴らす仕置人たちに共感を持ちつつも、彼らの身に降りかかる因果応報をどこかに感じていた。殺し屋としての仕置人をヒーローとして描き出してから、必殺の世界観は変わってしまったのかもしれない(2007.10.14)