タイトル 鬼平犯科帳(萬屋錦之介版)
放映年 1980年・1981年・1982年
放映話数 全27話・全26話・全26話
萬屋錦之介が長谷川平蔵を演じたシリーズ。吉右衛門版と見比べるのも面白い。三シリーズ制作された。本作の最後に中村プロの倒産を迎える

共演:三ツ矢歌子、荻島真一、藤巻潤、真木洋子、御木本伸介、伊吹吾朗、植木等ほか

水戸黄門シリーズでわたしは彼の作品が好きだった。上品でした

 <相模の彦十>と言えば、江戸屋猫八さんが思い出される。わたしもそうである。萬屋版「鬼平犯科帳」で彦十を演じたのは、第一、第二シリーズが植木等さん、第三シリーズが西村晃さんである。植木さんは盗人上がりで博打場ににも顔が利くという彦十のイメージがないではないが、西村さんはちょっと品がよすぎる。どう見ても大店のご亭主(笑)(なにせ、天下の副将軍である)でも、好きだから描いてみたのだが…
 「鬼平犯科帳」は吉右衛門さんの父上、松本白鴎版(1969〜72年 全91話)、丹波哲郎版(1975年 全26話)そして、錦之介版、吉右衛門版とあって、それぞれ面白く出来ている。また、配役もいろいろ比べながら見ると面白い。猫八さんは白鴎さんの鬼平では五鉄の三次郎、最近お亡くなりになった御木本伸介さんは本作でも天野与力を演じている。(詳細は<鬼平遊歩道>さんをお訪ね下さい。それぞれの配役など詳しく掲載されています。一見の価値あり!)
 ファミリー劇場で放映されている萬屋版も放映があとわずか。長谷川平蔵の見回り姿ひとつ取ってみても、錦之介さんと吉右衛門さんではだいぶ違う。おまさが囮となり<夜鷹殺し>を成敗する回の錦之介さんのお姿はまるで快傑黒頭巾(笑)いかにも!東映時代劇という感じで、思わず(恰好良い!)と声をかけてしまった。吉右衛門さんは編笠に着流しの普通の格好だったので、その違いが面白かった。それにしても、全身黒づくめのイカ頭頭巾…その姿で錦之介@鬼平は下手人を成敗し、悠然と町中を歩いていく…それも、夜…すごく、怪しい…わたしが役人なら、真っ先に職務質問するだろう。だって、そんな格好で夜道を歩いてるのなんて、盗人か辻斬りだろう。だぶん…いや、きっと(2002.9.1)