タイトル フランケンシュタインの怪獣
サンダ対ガイラ
公開年 1966年
配給 東宝
本多猪四郎監督。前年の日米合作映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」の続編。それゆえか、外国人が主役。山の怪獣(サンダ)と海の怪獣(ガイラ)が兄弟ながら戦う。彼らはクローン兄弟で、この時代にクローンを描いたのは未来的であった

出演:ラス・タンブリン、佐原健二、水野久美、睦五郎(声)、田崎潤、田島義文、中村伸郎ほか

子供心のトラウマがあって(笑)いえ、けっして手抜きなんかじゃなく、ほんとに怖いんだってば

 これぞ、わがトラウマ映画ナンバーワンである。ナンバーツーは「ガメラ対ギャオス」。どちらにも共通するのは、人を襲うということである。幼い頃、祖母と横浜のとある映画館で観た。ものすっごく怖かった。「ガメラ対ギャオス」の項でも述べたが、ほんとうによく夢をみたものであった。だって、本当に怖かったんだよ、人喰う場面がフラッシュバックされてさ
 そんなことを言っている割には、先日【開田祐治アートワークス】というフィギュアを大人買いしてしまった。「サンダ対ガイラ」と「フランケンシュタインと地底怪獣」が欲しかったのである。未開封box(10個入り)を買う気満々だったのだが、残念ながら開封済みしか見つけられず、しかたなく博打だ!といいつつ6個買った。まあ、カラー版と単色版があるとはいえ、4種類だし、どうにかなるだろうと会社で開封。結果、ゴジラ2000カラー2、地球最大の決戦のキングギドラカラー1、フランケンシュタイン単色1、サンダ…カラー1、単色1。まあ、欲しいもんはでたし、いいか(笑・でも、高かった)
 それにしても、悲しい話ではある。人の手で作られたクローン。好きで生まれたわけではないのに、化け物として疎まれて。そして、ラストは…ところで、この時代の登場人物、特に外国人。ジェリー伊藤は別として、みんななんて日本が上手いんだろう!と素直なわたしは思っていた。違うじゃん(笑)フランケンシュタイン…の時のニック・アダムス氏の声は納谷悟朗さんだったし、本作のラス・タンブリン氏の声は睦五郎さんだ。まあ、いまならすぐ分かるけど。みんな流暢な日本語話してさ。だが、そんな作りがまたノスタルジックな感じがする。日本映画だ、外国人が日本語喋って当たり前だろ!という製作者の気概か。いやきっと、たぶん、字幕が面倒だったんだよね(爆)特撮映画が輸出されると、いきなり主役が鬼警部アイアンサイドに変わってたりして(笑)。日本人もペラペラな英語で。まあ、そんな、ちょっと、なんだかのんびりした時代の名作である(2006.9.23)