タイトル 大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス
公開年 1967年
配給 大映
東宝のゴジラシリーズに対抗して、大映が制作したガメラシリーズ第三弾。ゴジラもガメラも近年復活したが、新しいシリーズはガメラの方が秀作揃い。大映の永田社長の夢から亀が主役になったらしい。監督:湯浅憲明

出演:本郷功次郎、上田吉二郎、北原義郎、村上不二夫ほか

なんかしょぼいギャオスですいません。資料が乏しかったもので。ちっとも恐くないな〜

 わたしにとってトラウマになった映画が二本ある。「フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ」と本作「大怪獣空中戦・ガメラ対ギャオス」だ。両方とも子供の頃、映画館の大スクリーンで観た。どうもそれがいけなかったらしい。ガイラの人を喰うシーン、ギャオスの人の生血を吸うシーンが強烈で、子供心にものすごく恐かった。なにせ、よく夢にも見た。昔、住んでいた家は障子に雨戸という古めかしい家で、夢の中、その雨戸を開けると目の前にギャオスが…あああ、血を吸われる〜〜〜とうなされて、えらく恐ろしい思いをした。(ガイラのパターンで、あああ、喰われる〜〜〜というのもあった)
 ゴジラもガメラも、我々の世代にとっては思いで深い映画なのだが、年月を経て復活したときも嬉しかった。ただ、ゴジラは子供のヒーローから原点に戻り、どちらかというとヒール。(まあ、モスラというヒーローが存在するからなのだが)ストーリー的にはちょっと子供っぽく、あまり好みではない。だが、平成ガメラは特撮、ストーリーにおいても平成ゴジラを凌駕していると思う。断然、平成ガメラの方が平成ゴジラより面白かった。
 ゴジラシリーズは2002年までで26本、ガメラシリーズは11本。昭和のシリーズはほぼ全作品映画館で(名画座も含む。ロードショー時期には生まれてない作品もあった)、それ以降のものもTVやDVDで結構観ている。両シリーズとも昭和三十年代生まれの子供にとっては馴染み深い。夏休み、冬休みの映画祭り。特撮かアニメ、よく観に行ったものである。もう少し前の世代だと時代劇が娯楽、後の世代では映画は衰退していく。TVでも学校が休みの時期にはよく放映されていた。映画館で観たことがなくても、みな一度はTVで観たのではないだろうか
 恐い怪獣の筆頭がキングギドラとギャオス。好きな怪獣がモスラ(特に幼生)とガメラ。それぞれに思いで深い怪獣がいるだろう。<怪獣映画>と呼ばれた頃の恐くて、ちょっぴり懐かしい作品である(2003.10.28)