H2ブロッカーとは

シメチジンーヒスタミン 胃や十二指腸は粘膜で覆われ塩酸や他の攻撃因子から胃壁の保護をしています。それら攻撃因子が防御因子より大きくなると、胃壁を攻撃し潰瘍になります。酸は攻撃因子の中でも最も大きいものです。したがって、酸を制御できれば、潰瘍も治るという訳なのです。酸分泌に大きく関与しているのがヒスタミンで、私たちがよく経験する、アレルギーの反応以外に、胃壁のヒスタミンH2受容体と結合し、胃酸の分泌にも関与していていることが明らかになりました。その後の研究の結果、その受容体をブロックして胃酸分泌を起こさなくするシメチジンを開発する事に成功し、さらに、ラニチジンやファモチジンが開発され、その上近年のプロトンポンプ阻害作用をもつ薬物などの出現もあって、消化性潰瘍はほとんどが外科手術を行わないで治療可能になったのです。ただし、大衆薬の領域では、潰瘍の治療と言うより、胃炎に対する対処のみの効能となっており、薬用量も少なくなっています。
 最近、胃潰瘍の60〜80%、十二指腸潰瘍の90〜95%がピロリ菌陽性であることがわかってきており、制酸剤の他に、抗生物質を投与して、除菌を試みています。


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