APS-CAPライフルクラス競技

APSカップは第16回大会より参加規則が変更となり競技に使用できるエアースポーツガンは「JASG刻印のある製品のみ」となりました。
ライフルクラスはハンドガンクラスに比べ参加人数が少なく、オープン部門の参加者も少ない事からフリー部門と混合して行われます。
オープン部門とは照準装置には銃に備えられたフロントサイト(照星)とリアサイト(照門)のみを用いた単発式エアーコッキング銃を用います、シューターの体格に合わせるなどストック(銃床)等の改造は可能。
次回からは1部のガス式銃もオープン部門で参加出来る可能性もあります。
フリー部門とは照準装置はドットサイト、スコープ、レーザーサイトなどが使用可能、エアー、ガスどちらも使用可能でこちらの部門もストック等の改造は可能です。
共にブルズアイ競技、プレート競技、ムーバー(ムービングターゲット)競技の3種目を行い点数を競います。


会場に到着したら先ず受付にて送られてきたレギュレーションブックを提示し参加料を支払いエントリーの手続きを行います。

受付にてブルズアイ競技のターゲット2枚とパーソナルデータシートを受けとります。
(パーソナルシートの色は年度、クラスにより変わります)

このパーソナルデータシートとブルズアイターゲットに名前とエントリー番号を見本を見ながら書き込みます、この流れはハンドガンクラスも同じです。

ライフルクラスの場合プレート競技のジャマー付きターゲットを大きい方小さい方どちらから狙うかを指定します、実際に撃つときにこの指定と違う方を撃つと大きなペナルティーになりますので注意が必要です。

パーソナルデータは競技後持ち帰ることが出来、この大会の自分の記録として保管できます。

ブルズアイターゲットのセット方法説明・・参加人数が増えてきたのでしっかりとした案内がされるようになりました。

ブルズアイターゲットには希望により10点圏へ黒又は藍色のシールを貼り付けて狙いやすくすることも出来ます。

この辺りは好みですね、私は貼らない方です。

エントリーの手続きを終えると使用銃の検査、寸法、サイトの種類、違法な改造がされていないかを確認し弾速を測定します、左の画像の三角形の中を弾が通るように撃ち弾の初速を測ります。


この検査に合格すると銃に合格シールが貼られ、この後は一切の仕様変更(パーツの付け外しなど)が出来ません。

変更した場合は再度検査を受ける事になります、これに違反すると失格となりますのでご注意を。

検査が終わると試射レンジで試射をすることも出来ます、ここでは運搬中に不具合を起こしてないか、狙った所に着弾するか、また気分を落ち着かせるために・・と確認程度に利用するのが良いでしょう。

順番待ちの人が多いときにはワンマガジン程度で引き上げると良いですね、私などは数発撃って銃に問題がなければ終わりにします。(既に諦めている?・・(^^ゞ)

開会式と共に各競技の進め方、注意点などが説明されます、画像はライフルのプレート競技について説明中。


競技開始前の一時、何となく緊張感も出てきます。
シューター1人1人に必ず発射弾数や命中などを確認するジャッジスタッフが付きますがこれもプレッシャーになるかも知れません、しかし進行を細かく教えてくれるので暴発など余程のミスが無い限りペナルティーになることは無いでしょう、射撃中残り時間や撃った弾数など不明な点は何時でも質問する事が出来ます、不安なときは遠慮なく・・。

服装は自由で大体の選手はTシャツにデニム・・Gパン的なズボン姿ですが仲には本格的な射撃用スーツで身を固めている選手も・・。

右の方は銃のレストスタンドまで使用しかなり本格的、この方は実銃のカテゴリーでも射撃競技をされている方でしっかりした装備をお持ちなのです。

でも希にプレートで最初のジャマーを倒してしまったり・・この辺りが面白いのですよね・・。
3種目の競技は同時にスタートしローテーションで回ります、エントリーのタイミングも有るかも知れませんが自分がどの種目から始まるかはレギュレーションブックが手元に届くまで解りません。

競技種目の1つ目はBULLS EYE競技、図のようなターゲットを用います。
一番解りやすい競技と思われますが中心から10点”Xリング”(11mm)10点圏、(22mm)、8点圏(35mm)、5点圏(50mm)となっていて、狙うのは10点の真ん中で”X”、同じ10点でもこちらの方が上になり同点の場合はこのXに当たった数で勝敗が決まります。(ハンドガンクラスも同じターゲットを使用)

この的を10mの距離から2分間以内に5発射撃、それを2回行い点数を競います、最高得点は50点でそれを2回行いますので計100点、3種目の合計200点の内50%の点数がこの競技で決まってしまうと言う重要な競技です、とにかく5発を全て園内に命中させなければ勝負になりません。(でもなかなか当てられないのですよ・・本戦では。)

射座に入るとジャッジの方が「ではコッキング(発射準備)をしてセイフティー(安全装置)をかけたまま1度だけ練習をどうぞ」と案内をしてくれます、ゆっくり銃をかまえて狙いを定める・・この時にトリガー(引き金)指をかけてはいけません、銃をターゲットに対し45度以下に下ろしジャッジに準備OKの合図すると「ではセイフティーを解除しお待ち下さい・・」射座の全員が準備完了するとメインジャッジの声で「ブルズアイ競技」・・「スタンバイ」・・「レディ」・・「GO!」で銃を振り上げて射撃開始します。
皆さんそれぞれのタイミングで撃つので発射音も単発的に響きます。


BULLS EYEとは牛の目と言う意味ですが、同心円のターゲットが牛の目に見える事から付いた名前なのだとか。(10点圏を黒く塗ったターゲットが一般的)
10m離れた距離から缶コーヒーの底を撃つような感覚でしょうか・・その中で狙うのは10mm程度の10点Xリング。
大半のシューターは1分30秒以内に撃ち終わっている様です。

2枚とも撃ち終わり競技を終了すると採点・・専門のジャッジが弾痕を元に確認していきます、採点の結果に問題が無く意義がなければジャッジの押した検印の上に選手がサインをしブルズアイ競技の得点が確定します。


競技種目2つ目はPLATE競技、プレート・・そのものズバリ”板”を撃ち落とす競技です。
BULLS EYEと違い命中するとターゲットが倒れるので結果が一目瞭然の競技です。

←シューターの挑戦を待つプレートターゲット。


ターゲットは10m先にセットされ、左に5枚、35×55mmの楕円で一枚3点、右は大中小3枚のターゲットがジャマーと言う板に囲まれてセットされ大が4点、中が5点、小が6点と点数が異なります。
射撃練習はブルズアイと同じ流れになります。

この競技も時間は2分間、8発を撃ち全部撃ち倒すと30点、それを2回行い最高得点は60点です。

競技はまず左の5枚を左端から一枚につき1発づつ撃って行きます、外した場合は次のターゲットを狙います。

ここでは外しても競技は進められます。

5発撃ち終わると次はジャマー付きターゲットを撃つのですがジャマーの穴を通して狙うことになります。
このターゲットは前もって左から狙うか右から狙うかを指定出来るのですが指定した方向と逆に撃ってしまうと大きなペナルティーになるので要注意。
ただしターゲットに当たらずジャマーに当てて倒してしまった場合はその時点で競技終了となります。
ジャマーを倒すと横の赤ランプが無情にも点灯・・あ〜ぁと言う具合に・・。
しかし大きく外してしまいジャマーターゲットを倒さなかった場合は次のターゲットに進めます、上手く撃てるとリカバリーになりますね。


確実に大きい左から狙うか、点数の大きい右の小さい方から狙うかはシューターの作戦に寄るところです。
上の画像は左側のジャマーが倒れた状態で赤ランプが光っています、このターゲットはジャマーの穴を通し確実に命中させなければならない・・と言うプレッシャーもかかります。
ジャマー無しのターゲットより弾の直径二つ分真ん中に命中させることが必要・・ジャマー無しでプチッと縁に当てて倒した場合、ジャマー付きではジャマーターゲットにも当たることになり倒れてしまいます。

競技種目3つ目はMOVER、ムーブ・・動くターゲットです。
ターゲットは高さ35mm、幅60mmのUFO型で1mの距離を5秒間で左右に移動します、これもターゲットまでの距離は10mです。
ターゲットは右からスタートし5往復、計10発で1枚倒すと2点で全部倒すと20点、それを2回行いますので最高得点は40点となります。
弾数は一番撃ち、難易度も高いのですが得点は一番少ない競技となります。
相手が動く・・と言うだけでかなり難しく感じ、慣れるまではどの程度リード(移動するターゲットの先を狙うか)を取れば良いのかがつかめません。
このムーバー競技のみ1回目の競技まえにターゲット1往復(2発)分練習で実際に撃つことができます、撃たなくても良いのですが少しでも感覚をつかむために実際に撃ってみます。
この競技も1つのターゲットに1発のみでまだ撃てるからと2発撃つのはペナルティーになります。
実際に射座に立つとターゲットがとても小さく見えてしまいます、ターゲットに命中し倒すと赤ランプ(LED)が付きこちらは思わず”やった!”と言う気持ちに・・。

右の画像はムーバーターゲットのアップ、後ろ側から撮影しました、左の三角形は倒れたターゲットを起こす板、ターゲットが端まで移動すると自動で起こされます。
他の2種目は自宅でも練習しやすいのですがこのムーバーだけはなかなか練習出来ないのが辛い所です。
以上3つの競技で満点は200点、今のところトップの成績は170〜180点位かと思われます。
ハンドガンクラスより参加人数も少ない為もありローテーションに時間のゆとりも有るためゆったりと競技を楽しむ事ができます。

使われている銃を見てみると、この競技の為にメーカーが出したAPS−2と言われるライフルタイプを殆どノーマルで使う人、競技用のストックに交換してくる人、ハンドガンをベースにライフルクラスに改造して使用する人と色々な創意工夫が見られます。
練習次第では上位に食い込めそうな状況です、ライフルを買いそろえるのは大変かも知れませんが次回の大会に参加してみませんか?。
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