試料の表面はどの程度の精度が必要か?
試料の表面に精度が必要な理由は二つ。
(1)試料に照射されるレーザ光がわずかにその位置を変える。(原因はレーザ光のビーム方向のふらつき<ポインティングスタビリティ−>)
(2)照射されるレーザ光のビーム径が有限。
このいずれも、ゼロにすることは極めて難しい。((1)に関して、弊社はファイバコリメータの導入をお勧めします。<ファイバー導入で問題は発生しないのか>をご参照ください)
したがって、試料の表面での凹凸、うねりがどの程度存在するかを見積もって対策を採らなければなりません。
ミクロン程度の変動を測定しようとする際に、表面粗さがミクロン程度であるとすると、一体何を測っているのか、判らなくなります。
レーザのふらつきは、レーザメーカから詳細は出されていませんが、弊社が測定した範囲では、振れ角度は数秒から数十秒(1秒は0.00485mrad)、周期は30分から10時間と幅の広いものでした。たとえば50秒の振れ角は、レーザ出射口から試料までの距離が1mあった場合、試料表面上で0.24mmの移動です。ビーム径が1mmとすると、0.24mmは無視できません。
レーザのふらつき量、レーザから試料までの距離、ビーム径を勘案して、試料の表面の凹凸の許される範囲を設定して、必要な試料表面精度をの認識してください。
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