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携帯用ギターを弾いてみた

ファナに届いたばかりのソロエテギターを箱から取り出し早速組み立て試奏させてもらう。
マイクを通さない生の音は、当然小さい。
サウンドホールが無いので大正琴を連想してしまった。
骨組みだけのボディは思ったよりしっくりと来る。身体に当たる部分がうまい具合にカーブしていて
厚みの有るボディを抱いているのと余り変わらない感じ。
ヘッドホンを装着して弾いてみる。かなり生ギターの音に近いという話を聞いていた事もあって
ヘッドホンから聞こえてくるエレキギターっぽい響きに正直がっかりした。
それでもしばらく弾いていると今度は音よりも弾きにくさが気になってきた。
自分が普段河野やハウザーを弾いているせいもあるのだろうが通常のギターとの差を感じざる得ない。
一番弾きにくいと感じたのは左手のポジション移動だ。
ギターのボディとネックの付け根に当たる部分が12フレットだが、ボディ代わりの棒があるのに、
12フレットのポジションを把握できず左手がウロウロしてしまった。
太目のネックもハウザーで慣れた左手には違和感がある。
弾いていて自分が酷く下手くそになった感じがして購入を止めようかとも一瞬考えたがしばらく
アルペジオ等を弾いているうちに段段指が慣れてきてた。
ヘッドホンを外して生の音を聴きながら弾いてみた。
実は最大の違和感は、耳元で鳴る響きのせいだということに気が付いた。
普通のギターなら全身を音が包んでくれる感覚があるが、携帯用ギターはそれがない。
当たり前の話だがヘッドホンから聞こえてくるMIDI音源のギターのようなうすっぺらな音色だけで
楽器を通して身体全体に伝わってくる振動が全く無い事が一番の違和感の原因だった。
ただ現状では携帯出来るギター、音量を気にせずホテル等で弾ける楽器となると
このソロエテギターに代わるものは残念ながら存在しない。
夜間でもどこでもギターを練習できる魅力には勝てず結局購入を決意した。