船宿寺
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<船宿寺>
2009年5月6日に、葛城山登山の途中で御所の船宿寺に立ち寄った。

御所はその昔、当麻寺(現、北葛城郡当麻町)から五条、高野山に向かう道、高野街道が走っていた。
御所市内では西側の地区にこの街道が通っていて船路の集落は、この旧高野街道沿いにあった。

そこに真言宗の名刹、船宿寺がある。
寺の始まりは奈良時代の神亀年間、船形の大磐石の傍らに行基が庵を結び、薬師如来を祀ったことからと伝わる。
海も川もない奈良盆地に船という名前が付いているのに以前から疑問を持っていたが、船形の大岩がその由来であった。
広い境内は四季折々の花で彩られ、とりわけツツジやサツキが満開の時期はみごとである。
裏山を借景にした大和地方ではあまりない池泉回遊式の庭園もいい。
金剛山、葛城山の雄姿も見える。
葛城街道の途中にある、奈良盆地の風の通り道といわれる風の森峠はこの近くである。
さらに天孫降臨の台地、高天ヶ原がある神話のふるさとでもあり、大和朝廷よりも前に栄えていたという葛城王朝ゆかりの地でもある。
山門までの緩い坂道の両側にツツジの刈り込みが連なり、山門に入ると大小の刈り込みで境内が埋め尽くされ、一段高みにある本堂まで続く。

境内は、山側にまで広がり、しゃくなげ園もある。
ツツジやボタンが咲く5月上旬には、そこのシャクナゲも見頃になり、せせらぎには自生のワサビの花が咲くという。
ツツジが花盛りの頃に、オオデマリもきれいで、船路の集落のそこかしこに咲いている。
「オオデマリの里」ともいえる。



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