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阪神・淡路大震災を経験した主婦達が現在いかに備えているか寄せられた投稿を紹介します。
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【1】M.F
10年が過ぎ、子供の成長もあり、心構えにも少し変化があります。大震災の交通混乱の中、各地からの救援支援が意外に早く、有難かった事から、最近は次のように家族で時々確認しあっています。
- 他所での被災地支援の活動には、例え僅かでも協力する。
- いつでも外に出られるように、寝床の近くには外出着、スリッパ、水を入れた水筒を置く。
- 家族はそれぞれ携帯電話を常に持ち、万一別れてしまった時には指定の集合場所に集まる。
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【2】Y.I
震災当時、5階建ての共同住宅の1階に居住。鴨居に固定をしていた家具の転倒は免れたが、固定をしなかった食器棚の1つが倒れ、食器の殆どが壊れた。暗い室内を見るのに、手近にあった大きなローソクが役に立ち、危険な足元の保護には、スリッパが役立った。
転居後、5階に住み、同じ震度でも揺れは1階よりも大きいと知らされている。
家具の転倒防止、置物の転倒防止にも工夫をし、寝床の周りには落下物、転倒の恐れのあるものは置かず、室内のあちこちには、懐中電灯を置き、携帯ラジオ、水、缶詰等、保存食の備蓄は欠かさない。
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【3】S.I
家屋が全壊をして命拾いをした思いから、自分の身は自分で守るとの思いを強くし、新家屋は耐震診断に基づいて対策をとり、日常的には次の事を心掛けています。
- 家具は固定し、寝室には倒れる物を置かない。
- 枕もとには、3日分の水、非常食、懐中電灯、携帯ラジオ、スリッパ、笛、大きいポリ袋、ペンライト等を入れたリュックを置く。
- 防災知識を持ち、防災への関心を持ち続ける。
- 災害時における地域の助け合いの大切な事を知り、防災訓練や自治会の地域活動には積極的に参加をして、地域の人々との交流を深める。
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【4】Y.Y
校区内10の自治会連合会の防災会会長として、消防署の指導のもとに、年1回の防災講座、防災訓練を実施し、更に、住民が手づくりでまとめた【校区ハザードマップ】を各戸に配布中です。
自らの備えとしては、乾パン、乾麺類、調味料、菓子類、玄米10キロ。
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以上の投稿のほか、「非常時対策としての主婦達の備え」について、横山佐治子さんによるアンケート調査や最近のテレビで放映された事などをまとめると次のようになりました。ご参考に。
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【携帯用として身近に用意している物】
- 軍手・タオル・ビニール袋(大・中・小)・筆記用具・テレカ・ウインドブレーカー・懐炉・健康保険証のコピー。
- 家族の写真・連絡先ノート・財産関係ノート・通帳のコピー・眼鏡・補聴器・入れ歯の予備。
- 爪切り・濡れティッシュ・靴。
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【非常用として心掛けて備えているもの】
- テント・簡易トイレ・ブルーシート(大・中・小)・ロープ・大工道具(スコップ・のこぎり・バール・ハンマー・チェンソー)・梯子・消火器・予備電池・携帯ラジオ・ナイフ。
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【食料】
- インスタント食品・麺類・レトルト食品(ご飯・お粥・病人食)・粉ミルク・離乳食・缶詰(離乳食・野菜・肉・魚・野菜ジュース・スープ・他)。
- 漬物類・乾燥野菜・乾物・ひもの・佃煮。
- 米・粉・塩・砂糖・油・味噌・醤油は切らさない。
- 庭には、野菜を栽培しておく。
- ペットの餌。
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【救急手当て用品】
- 救急絆創膏・包帯・三角巾・ガーゼ・消毒薬・傷薬・目薬・胃腸薬・風邪薬・虫刺され・その他常備薬・アルコール・クレゾール等の消毒薬・生理用品・おしめ(大人用・子供用)。
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【生活必需品】
- サランラップ・トイレットペーパー・濡れティッシュ・下着類・防寒用衣類・使い捨て紙食器・使い捨て懐炉・割り箸・楊枝・カセットコンロ・ガスボンベ・電気なべ・電気ストーブ(電気の復旧が早かった)。
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【日常心掛けている事】
- 庭には太陽光を使う庭園灯をあちこちに立てて照明を確保。
- 庭には一番大きな蓋付ポリバケツに大きなポリ袋を入れ水を一杯に張り、腐敗防止のために塩を1つかみ入れて口をゴムで縛り、蓋をして防火用水を作った。
- 寝室には倒れる物は置かない。
- 家具は作り付けに変えた。
- 玄関には不要物を置かない。ベッドの近くに落下物を置かない。シャンデリアのようなガラスでできた落ちやすい照明を安全な物に変えた。
- 各部屋から外に脱出しやすいようにした。
- 備蓄品の点検を怠らない。
- 食器類や荷物などは、崩れやすい積み方をしない。不要な食器はしまう。
- 家族で避難場所の確認を怠らない。
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【障害者の思い】
- 足に障害があるので、震災時に近隣の方やデイケアの方との連絡には大変に苦労した。
- いざという時の対策を立てておく必要がある。
- 高層階からの脱出は、エレベーターが止まり大変な恐怖と苦労をした。
- 災害時のことを考え、常備薬の用意、いざという時の病院との連携のとり方を聞いておく。
- 大きな音の出るものを身近に置く。
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