風のささやき

葡萄

吸い上げる雨の恵み
一房一房に蓄えて丸める
時間は決して惜しまない
太陽の慈しみを受け

舌に乗せれば消えていく
程よい甘さすっぱさと
指先には今口にした房の
感触がまだ残っているのに

一つ一つの木の何と言う作り手
それぞれに色を変え
大きさを変え工夫を凝らす

それを与えし創り主の
恵み深さの味もして