風のささやき

胡桃

乾いた空気に
亀裂を走らせる
固い殻の割れる音

手のひらに
わずかな
胡桃の実をのせる

雨風に晒され
ゆっくり鍛え
練り上げられた核

噛みしめるほどに
滋味がほどけて

体の奥から
そっと頭もたげる
生きてゆく力

くるみを口に含んで、その滋味に。Last Updated 2026/01

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