風のささやき

2月初旬札幌に向かう電車にて

揺れる電車からあらためて空広い大地

陽ざしと雪の銀集めて左頬焼けた

雪だけが滑り遊ぶよ雪原のすべり台

疎らにも枯れすすき活けた雪原の黒

震える緑白樺の梢の予感

雪原からのっそりと起き出す者の予感

雪のせて耐える木の形がいい

長いつららの下横たわらん冷や冷やとして

悪き心浮き上がる雪の上に缶から

人歩くところ雪とけてどろ道

雪だるま欲しいと言った素直な人思い出し温もる

線路分かれて何処へと雪にさようなら

まだ行きの電車考えている帰りの土産