風のささやき

これはこれ
仕方がない仕方がないと
諦めつつも諦めつつも飲む酒
酔おうとする酒
舌の上でほろ苦いよ

見つめる盃の透明な酒
その味わいを濁らせる
苦い思いを浮かべながら
酔うはずの頭ますますと冴え

そんな酒の味どれぐらい舐めれば
大人と言えるのか
大人なんて言葉だけ
ただの飲兵衛がそこにいるだけで

それもそれ
仕方がない仕方がないと
諦めつつも諦めきれず飲む酒
酔おうとする酒
酔え切れない酒
舌の上で苦くて
これ以上はもういい
飲めないよ