風のささやき

幸せの波紋

さよならの手を振って
君の後ろ姿を見送った

いつの間にか空は夕映えて
こんなにも長い時間
寄り道を楽しんだのか

雲ほどに行く先を決めず
土筆に触れた川縁
菜の花に見送られ
疲れたらベンチに休んだ
笑いながら歩く
楽しい時間は速い

君も楽しくいてくれたのかしら
君の笑顔がずっと続けば良いと思う

僕と君は出会い つながって
君も誰かとつながっている
明日の君も また誰かとつながり
そうしてその誰かはまた誰かとつながって
その先にも その先にも
つながるもの 世界の隅々にまで
笑顔が絶えない幸いが
波紋のように広がれば良い

その時に諍いは
静かに姿をなくしてゆくだろう