風のささやき

お坊さんの話(叔父の一周忌に)

若いお坊さんが話をしていた
僕は窓の外の空模様を気にしていた
さっきから雨が降りそうだったから

お坊さんの話は続き
人生は修行ですと話した
その部分だけは
確かにそうだと僕は頷く

修行は苦しいものだと思っていた
歯を食いしばりながらそれに
励まなければいけないのだと
寝食さえ忘れて

けれどせっかくの修行なのだから
楽しくやれる仲間を見つけ
愉快に修行をするのは悪くない
そう思うようになってきた今日この頃の僕

少なくとも叔父はそうだったはずだ
そうして僕にくれたそのお零れ
優しい言葉をかけてくれた人だった
一緒にいると楽しい人だった
今も心温めてくれる大切な思い出