笑顔
どうしてそんな笑顔を見せてくれるの
それに会えて僕は嬉しくてしょうがなくて
いつまでも心の芯にその笑顔を残したいと思って
けれど一瞬にそれが消えていくこと
移ろってしまう印象を
留めておけない僕の小さな入れ物が
いつも寂しくてしょうがなくて
青白い火花も散って
火薬臭さに滲む涙もあって
時の流れは残酷だと
それに抗う力のない自分に
いつも苛立っていて
けれどそんなあなたの笑顔を
沢山沢山見られるようにしようと
毎日毎日の出来事のその幸いに
心を砕くようにしようと
いつからか僕は心の色合いをかえて
夏の夕暮れにたたずみ
その暮れゆく空を眺める
色を変えた茜雲はどこに
帰ろうとするのだろう
風は昼間の暑さをフーッと吐き出して
ようやく一息をついた僕と重なる
寂しい諦めはあるよ
自分がこの世の渡り人であること
確かなものは何一つとしてないこと
だからあなたと出会えたこと
ますますをもって
今日もその笑顔をありがとう