風のささやき

明日は何を歌おう

明日は何を歌おう
桜散る陽だまりの中で
懐かしい歌を囁くように
温かい涙にじませながら

明日は何を歌おう
できれば友達と一緒に
ひまわりが咲いている道の上
楽しい歌を天道虫の星にのせ

明日は何を歌おう
色づく木々の一葉一葉
磨き上げた色合いに見惚れながら
その麗しさ心から讃える歌を

明日は何を歌おう
白い雪の下では
心まで寒く思えてくるから
温もれる歌で心温めて

明日は何を歌おう
上手じゃなくても子供の歌は
いつでも朗らかで楽しくて
それを真似てみたいと

明日は何を歌おう
いつの日か僕に歌ってくれた
優しい祖母の子守唄
記憶を辿り口ずさみ

明日は何を歌おう
歌は言葉を超えて
分からない言葉の歌も
何度も自然と口ずさんでいる

明日は何を歌おう
歌は歌い人の心の波で
快く押し寄せてくるその波に
足元を揺られ時には体ごと委ね

明日は何を歌おう
明日の歌は今日の心の積み重ね
今日の寂しさは明日の歌に
きっと洗われて行くから

明日は何を歌おう
歌を忘れたカナリヤは
どんなにか寂しく籠の中
歌うことは生きていく力

明日は何を歌おう
心一杯のあなたの歌を
手をつないだ温もり
あなたを傍に感じる幸せの歌

明日は何を歌おう
白い雲が流れた透明な軌跡
今日の青空の色合いを
消えていくすべて写し取る歌は

明日は何を歌おう
君の悲しみ君の嬉しさ
僕の笑顔を僕の憧れ
生きていることの幸を