風のささやき

生きる

お腹を空かせて
台所を覗きに来た子供
さっきからもう三度目だ

もう流石に待ちきれないんだな
塩だけの小さなおにぎりを結ぶと
それを嬉しそうに口に頬張り
テレビの前に戻って行く

これが生きて行くこと
難しいことを言わない
泣きごとを言わない
君たちが羨ましい