風のささやき

大人

いつからか大人と言う
衣装を着せられてぎこちなくなった

外を歩くときにはいつでもその格好
だから笑顔も歪んでしまう

けれど君たちと一緒に走ると
そんな衣装を脱ぎ捨てた気楽さ

いつまでも僕を仲間に入れておくれよ
君たちの駆ける速さに
いつか置いてきぼりになるだろうけれど

ときどきは振り向いてくれる
君たちの優しさ
遅れる僕に今のままの
無邪気な笑顔を向けておくれ