風のささやき

夢の絵姿

夢の絵姿は思うままに
描けばいい
探してみれば心は
数多の色彩を持っている

夢の絵姿は躊躇わずに
描けばいい
目を瞑れば浮かび上がる形象の
輪郭を繰り返しなぞるといい

夢の絵姿は微笑みを持って
思い描くことを楽しみに
子供の遊び戯れにも似て
時間からも手足縛れることなく

上手く行かなければ焦らずに
再び色彩を重ねればいい
何度でもそれは描き直せる物だから
諦めきって項垂れなければ

その度に新しい発見もあって
新しい描き方にも気がつき
新しい絵姿も現れてくるから
一つの絵姿に縛られる必要は無くて

いつまでも夢を描く
心根を失くさないように
しばしそれは労苦に削られて細り
欲望に汚れ色あせて
描き切れない苦しさに
立ち枯れてしまう物だから

空に通じる憧れに
いつでも胸締め付けられるように
捕らわれの無い青空のような心模様で
夢の絵姿を
今日も思い描くことは止めない