風のささやき

子供の手

眠っている小さな子供の手が
僕の手に触れて僕の手を握る
そうして一瞬薄眼を開けて
少し微笑んで見せた

明け方
寝苦しさに目覚めた
僕の手の緊張を
解そうとでもするかのように

指先から伝わってくる
子供の手の温もりを感じながら

―そうだいつだって僕は
 君たちから元気をもらっている

僕はまた眼を閉じて
少し安心して眠る