風のささやき

いつかいい風が吹いて

いつかいい風が吹いて
君たちがいい顔で笑って
それが僕の幸いとなった日

いつかいい陽ざしが降り注ぎ
君たちが褐色の肌をして
それを僕が頼もしく思った日

いつか抱き上げた体の重さが
確かな感触で腕の中に残り
それが僕を生かす力となった日

いい具合にブランコは跳ね上がり
面白くて君たちは笑い続けて
僕が押す小さな背中に
あらん限りの透明な手形を押して

いいことがありますように
いいことがありますようにと
それは儚い親の願い
君たちに希望を託して

いい風はいつでも君たちに吹くさ
晴れた空の心持ちを忘れずに
雨降りの日にも淡々として

いつしかひとりぼっちの夜には
いい友達が声をかけてくれるさ
君たちが人の信を失わないならば

いつの間にか意固地な思いも
癒されていい気分で
心から笑える時がくるさ

いつかいい風が吹いて
君たちがいい顔で笑って
いつからか君たちは僕の宝物になって
君たちにいつでも
いい風が吹きますように

いつでも君たちがそれを
喜びとして感じられる
素直な柔らかい心でいられますように