風のささやき

ブランコ

秋の空へと向かおうとする遠心力
そこまでは届かずに落ちて来てはまた
空へ向かおうとする小さな二本の足が
黄色く色づいた枝先を突き抜けようと伸びる

何度落ちてきても飽きずに
空を目指せる無心

どんなにか大きな振り幅にも
驚くことはなくなった
心と体の成長と

その蹴りあげる足の先が
空に届く日があることを
君たち同様に疑わず
君たちの小さな背中を押している