風のささやき

眠る子供

小春日のこと
背負われた赤子は
うっすらと汗をかき眠っている

肩に食い込むおんぶ紐に
凭れるその小さな存在の重さよ
一歩一歩と歩くたび

涎に濡れた僕の肩には
紅葉のような小さな手

積み重なる落ち葉のように