風のささやき

タイプミスの僕

沢山の指の動きに
タイプミスされた僕
いつの間にか間違えられた文字が
僕の心に刻印されて
ヒリヒリと焼け付いている

読み取られる日常は
その文字に焼け焦げた虫食いの状態で
その穴から入り込んでくる指は
間違えられた文字の上に
間違えの文字を刻み続けて
書き損じられて真っ黒になる
タイプミスの僕