風のささやき

夜に

僕はもう 倒れてもいいですか と
時々 神様に向って聞いてみる
人の寝静まった 夜更け

もう僕の 脆さ
素直な 呟き
隠さなくてもいい 時間

精一杯の 強がりで
僕は僕の体 支えていますと
いつ いかなるときにか
糸の切れた マリオネットのように
力を 無くしてしまいますと

僕は 素直な弱さ
子供のような 泣き言を
そっと 夜の空にささやいて
そっと 耳を澄ましている

僕の心が こんなにも寂しくて
こんなにも 痛みやすい体質ならば
何故 僕はこうして ここに
生を与え 続けられているのですか

時折は まだ疑いたくなる
誰か見えない人の 悪戯 出来心
悪夢のある黒い雲が 月を隠してしまうと
一層に 疑いも増して

僕はまた 涙に濡れていてもいいですか
涙に 懐柔されたまま
折れそうな 頑なな心を 濡らして

その涙の轍 やがて乾く頃には
僕は 信じていてもいいですか
僕はきっと 頑張り続けなくてもいい
ここに あることだけで
受け入れられて いるのだと