風のささやき

日本海

受け取ることを
拒否しているわけではないんだよ
その月の光り

何故にそんなにも焦れて
日本海は激しく
僕に銀波を
届けようとする

砕ける波の音は
恨みがましい失意の
咆哮なのかな
それを何度も繰り返す

ごめんよ 僕が
月の雫を
受け止めることができなくて

ごめんよ 僕が
やるせない思いの
その訳を知らずに

そうして今は
その叫びから逃れようと
そっと窓を
閉めようとしていること