風のささやき

菜の花の春

菜の花が一斉に手を振る
黄色の花畑を歩こう
蝶のように夢見心地で
バッタのように足に力をいれ
流れをいっそう速くする
川の勢いを心に

春の陽射しに淡く燃える
菜の花は黄色の炎
近づくと温かく体もほてり
僕たちもいつの間にか春の一部

大地にふれる風は
冬の名残を振り払う大きな手にも似て
だから眠ぼけていた 蕾も目を覚まし
遅れまいと 一斉に顔を開くんだ